前のエントリーでビジネスをシンプルに考えてみました。

 

ビジネスの仕組み自体は非常にシンプルですが、ビジネスを難しくしているものは『価値』だと思います。

 

『価値』というのは、人によって違いますし、同じ人でも置かれた状況によって変わってくるので厄介です。

 

ビジネスとは、『商品』と『代金』の交換とお伝えしましたが、その背後にあるのは、実は『価値』と『代金』の交換だったりします。

 

ここで『価値』と『代金(価格)』の関係について見ていくと、『価値』>『代金』であれば、顧客は満足し、次も自社製品を購入してくれる可能性は高くなります。

 

続いて『価値』=『代金』であれば、顧客は一応満足するかもしれませんが、リピートするかは微妙と言わざるを得ないでしょう。

 

そして、『価値』<『代金』であれば、顧客は不満に感じ、クレームをつけたり、悪い口コミを流したりするかもしれません。もちろん、リピート購入など考えられないでしょう。

 

つまり、企業はビジネスのサイクルをうまく回すためには、常に顧客に代金以上の価値を提供し続けなければいけないということになります。

 

ただ、先ほどもお伝えしたように、価値というのは同じ顧客でも置かれた状況によって変わります。たとえば、一度食べておいしいと感じた料理でも、2回、3回と同じものを食べていれば次第に当初感じた価値ほどのありがたみを感じなくなるのです。

 

ですから、企業は常に顧客の期待を超え続けるためにも、より価値のある製品を作り続ける必要があります。もし、この活動を怠ってしまえば、どんなに価値のある製品でも、次第に飽きられてビジネスは尻すぼみになるでしょう。

 

顧客の期待を超え続けるというのは、言うのは簡単ですが、実際には大変な困難が伴います。

 

これが、(ビジネスの仕組み自体はシンプルですが、)ビジネスは簡単には成功できない、奥が深い所以だと思います。