2017年も明けて10日。
すでに今年の目標を決めた方も多いことでしょう。
そして「よし、PDCAを回して確実に目標を達成するぞ!」と意気込んでいるところかもしれません。
ただ「PDCAは使えない」という言葉をたまに耳にします。
確かにPDCAはパワフルなフレームワークですが、それだけでは効果を発揮しないことも多々あります。
その原因は一体どこにあるのでしょうか?
多くが考えられますが、重要なポイントが2つあります。
一つは「なぜその目標を達成しなければならないのか?」という根本的な理由を実行する者が理解していないということです。
ここで私が新たに考案したフレームワークを紹介しましょう。
それは、『MVP&STAR』というものです。
MVP&STARは確実に成果を上げるフレームワークで、次のようなプロセスで実行していきます。
Mission・・・自分の使命を明確化する
Vision・・・具体的な理想像を描く
Passion・・・ビジョン達成へ熱い情熱をたぎらせる
Strategy・・・ビジョンを実現する戦略を練る
Tactics・・・具体的な方法に落とし込む
Action・・・実際に行動する
Rechallenge(Repeated Challenge)・・・たとえ失敗しても何度もチャレンジする
ここでMVP&STARのSTARはPDCAとほぼ同じと言ってもいいでしょう。
つまり、PDCAにはそれだけだとMVPの部分が欠けていることがわかります。
MVPとは、どんな困難にも負けずにチャレンジし続ける情熱をたぎらせるために欠かせないプロセスです。
もしMVPのプロセスを欠いていると、ちょっと失敗しただけで「もうだめだ」と諦めることにつながり、PDCAが全く機能しなくなるというわけです。
続いて二つ目は環境が変わっても当初立てた計画を忠実に実行し続けるから成果につながらないというポイントです。
今や環境は刻一刻と変化しています。ですから当初に立てた計画が的を外しているということも十分あり得るのです。
そのような場合は創発戦略(環境の変化に臨機応変に対応する戦略)を立てる必要があります。
この創発戦略によって目標達成から逸れた道を正常通りに軌道修正することが可能になるのです。
この創発戦略を立てる際にはOODAループというフレームワークが活用できます。
OODAループとはアメリカ空軍で考案された意志決定理論です。
戦場では瞬時に自分の置かれている環境を分析して行動に移さなければ最悪命を落とすことにつながります。
もちろん、戦闘員は当初に立てた戦略および戦術に忠実に動くことが求められますが、状況次第では戦場で新たな戦略を立て直して当初のミッションを達成する必要があり、その際に活用されるフレームワークがOODAループなのです。
OODAループとは次のようなプロセスになります。
Observe・・・状況を監視する
Orient・・・情勢を判断する
Decide・・・意志決定を行う
Act・・・行動を起こす
戦場と同じように、ビジネスでも刻々と取り巻く環境は変化します。
MVP&STAR(もしくはPDCA)という大枠を踏まえながらこのOODAループを回すことによって、環境変化に即した戦略を立て直すことが可能になり、当初の目標を達成できるようになるのです。
みなさま方におかれましても、今回ご紹介したMVP&STARとOODAループというフレームワークを組み合わせて今年も飛躍的な成果を上げていただきたいと思います。