眠れぬ夜の百人一首
小学生のときに母に言われて百人一首を全部覚えた。
今も上の句を聞くと、半分くらいの確率で下の句を言うことができる。
そんな教養を鍛えてくれた母には今になってやっと感謝。
正直小学生のときは恋の歌なんて全くわからなかったけど、大人になってみると、昔の人も今の人も、人を好きになったり、恋人と会えない夜に想いにふけったりするのはかわらないんだなあ。なんて思っちゃう。
ぺらぺらと百人一首の本をめくっていたら、紫式部やら持統天皇やら小野小町やら清少納言やら、超有名人の嵐じゃないか!!
もう、引き込まれてしまったよ。百人一首の世界。
昔から好きだった歌
「春すぎて 夏来にけらし 白妙の
衣ほすてふ 天の香具山」
この歌、なんと、持統天皇の歌だった。今話題(?)の女帝ですよ。持統天皇って女の人だったんだよ!そうそう。昔漫画で読んだ。「持統天皇物語」。モテモテの女帝でさあ。ダンナも死んじゃって、息子も死んじゃって即位するんだよね。涙、涙の物語でさあ、夫の夢だった律令政治をするんだよね。うーん、ドラマチック!!
歌を詠むだけで映像が浮かんでくるってあるじゃない?
この歌もそう。夏の前にさあ、きっと、夏物の着物を引っ張り出してきて、梅雨の晴れ間に干すんだよ。それが衣が蝶々みたいにみえたんだろうなあ・・・。綺麗だなあ・・・。
ちなみに、紫式部姉さんの歌はこうですわ。
「めぐりあひて 見しやそれとも 分かぬまに
雲がくれにし 夜半の月影」
ずっと会っていなかったあなた・・・やっと会えたわね。本当にあなたなの?本当に・・・?
夜の暗さで、はっきりわからないまま、あなたは雲に隠れる夜の月のように帰ってしまったのね・・・。
って、これ、恋人に詠んだ歌だと思うでしょう。これ、幼馴染の女友達が急に親の転勤で引っ越さなくちゃいけなくなって、家にたずねてくれたときに詠んだ歌なんだよね。昼に会えよ。って感じだよね。
そして、清少納言。この人のとんち力って、抜群!なんてギャグセンスあるんだろう。
だいたい、後世に残るエッセイを書いている人って、世の中をしかと眺めつつも、ちょいとひねて面白く描きなおす才能が無くっちゃいけないと思う。
きっと、清少納言と付き合っていた男の人たちは、そんなウイットに富んだセンスがたまらなかったんだろうなあ。
彼女は不倫にはまるタイプか、年下の男の子にもてる女性なんだろうなあ。
さて、歌ですが、
「夜をこめて 鳥の空音は はかるとも
よに逢坂の 関はゆるさじ」
この歌は中国の「史記」を知っていないと、ギャグがわからないんだな。って歌。
この歌をおくられた男性はきっと知っているのね。「史記」を。ちなみに相手は藤原行成。
どんな意味かと言うと、まだ夜も明けないのに、鶏の鳴き声をまねて関所を空けさせたというのは、中国の史記に書いてあった昔からの言い伝えよ。史記には、関所を開けさせたいという脱獄した王様が”こけこっこー”ってまねして、関所の門番をだまして門を開けさせちゃったけど、私との話はちがうわよ。私に会いたいって言うのなら、逢坂の関所の守りは固いわよ。だまされて開けたりしないんだから。
前の日に藤原行成と朝まで語っちゃって、翌日清少納言に
「もっとお話したかったけど、鶏のなきごえに催促されて帰ってしまったのだけど、史記に出てくる関所は函谷関だけど、私とあなたの逢坂の関・・・おっと、おやじギャグ、メンゴメンゴ」みたいな歌のお返事がさきほどの
「夜をこめて・・・」なんだよね。
トンチきいてるー!
ああ、昔の人も今の人も変んないなー。今だって、如何に携帯メールを面白く書くかとか、悩んだりするもんな~。
しかし、清少納言って、日本3大エッセイストでしょ?考えたら。吉田兼好とかと同じでさあ。
で、突然ですが、私、思うのですが、あと100年くらい経ったら、20世紀末から21世紀初頭の女性を調べたりする研究とかきっと、する人居るじゃない?
そうしたら、酒井順子さんの「負け犬の遠吠え」ははずせないよね。ってことになると思う。
「少子」とか詠んで、この時代の人口問題の根源は・・・なんて研究する人も出てくるんじゃないかしら?
昔は何冊かしか文献が無かったから読むのもまあそんなに大変じゃなかったかもしれないけど、今の時代を100年後に研究する人は大変だなあ。ブログの文体の研究とかする人もきっと、出てくるでしょ?!
文献が多すぎて大変なんだろうなあ・・・
「きっこの日記」とかよんで「ビックル一気飲み」とは、驚きの表現の一つである。とか、論文に書いたりするのかなあ。
ま、そんな日が来るまで生きては居ないと思いますが、徒然なるままに・・・。