十三夜の月が海面を照らす夜。
午後8時の鳥羽の海。
肉眼では海面だけが明るく、雲海が広がっているかのように錯覚する。
窓の外に光る海を見ながら食事をした。
ほとんど満月に見える日曜の夜。
伊勢神宮に遅まきながら新年の参拝をし、ついでにお気に入りのホテルに宿泊した。
昨年も同じ季節に利用した。今日の露天風呂は風が強くて快適ではなかったが、伊勢湾に浮かぶ島々の景色がよく晴れた空に映えて美しかった。
翌日は月曜日で平日だから、現役世代は伊勢で宿泊することは少ないのだろう、自分達も含め、夕食時の周囲のテーブルはシニア
(60~70歳代)の夫婦だらけ。隣のテーブルだけは40歳代と思われる夫婦だったが。
以前、同世代の女性から聞いたことがある。
「夫と旅行したら何を話したらいいかわからない」と。
今日の周囲のテーブルの雰囲気はそうではなかった。
なんだか絵に描いたように楽しそうな様子。
どの夫婦も会話を楽しんでいるように見えた。
一瞬、自分達が老人ホームの住人になったような錯覚を覚えた。
