PN:りゅう 男性
これは僕の住んでる地域の言い伝えです。
僕の住んでいる島には小さな川が流れています。
昔、ある修行僧がこの島を訪れて
川辺で水を飲んでいた時の事です。
急に水面がぶくぶくと泡立ち
その中から一匹の河童が姿を現しました。
河童は姿を表すやいなや
「俺と相撲で勝負しろ。」
「俺が勝ったらお前の尻子玉は貰う。」
そんな事を言ってきました。
修行僧は長旅でろくにご飯も食べていなかったので
「ちょっと待ってくれ、私はろくにご飯も食べていないので食べてからなら勝負をしてやる。」
そう言い残し近くの民家を訪れ
「食い物を分けて欲しい。」
と頼んだのですが、その家も苦しく仏壇に備えてある仏飯(お仏壇に備えてあるご飯)しかないと言われました。
仕方がないのでその仏飯だけ頂き、河童の待つ川へ戻りました。
河童は一瞬驚いた顔をしましたが直ぐに
「相撲をしよう。」
と言い取っ組み合いが始まりました。
するとなんとあっさり河童を打ち負かし
河童は川の中に慌てて帰って行きました。
帰り際に河童は
「お前、何故光っている。何を食べてきた?」
そう言い残したそうです。
これが私の島にある不思議なお話です。