堀内ふみです。
ご訪問ありがとうございます。
先日の羽田空港にて。
各地の天候不良による飛行機の遅延と連休最終日ということもあいまって、
大勢の人で大混雑していました。
あちらこちらから、子どもたちが、お母さんに怒鳴られたり、文句を言われたり、
そんな声が聞こえてきました。
あぁ、お母さんも疲れるよね、、とかつての自分を思い出します。
ソファーに座っていたら、
お母さんが4歳くらいの男の子に声を荒げてる姿が目にはいってきました。
雑踏に紛れて何に対して怒っているのか、言葉は伝わってきませんが、
その冷たい顔と身振り手振り、出している怖いエネルギーから、
自分の感情的反応を止められなくてどうしようもなく怒ってる、切迫感のようなものが伝わってきました。
実際、そのお母さんの近くにいた人たちは、こわっ、、という感じで振り返っています。
（そんなに怒鳴らなくても、、）というエネルギーの中にあっても
お母さんが自分の感情的反応を止めることができないんだな、と判ります。
男の子がどんどんちっちゃくなって、
ちっちゃな背中が震えてきて、泣き始めたことも判ります。
そんな姿に、おかあさんは言いたいことが終わったのか、
我に返ったのか、
周りの視線に耐えられなくなったのか、
子どもに、くるり、と背を向けます。
あぁ、、胸が痛いな、、、と
その家族から目が離せないでいるわたしの中に、何がある？
と内側に降りようとしたとき、
隣にいた6歳くらいのお兄ちゃんが、
弟の肩をぽんぽんっとして、背中をさすってやりました。
躊躇いながら。慰めるように。
お兄ちゃん自身も、弟くんの隣にいて、一緒におかあさんのエネルギーを浴びていて。
戸惑うその手は、だいじょうぶだよ、という感じではなくて、
一緒にいるよ、一緒にいよう、
そんな感じでした。
怒られていたちっちゃな彼がひとりにならなくて、よかった。
とほっとしました。
人には、どうしようもなく、キレて怒鳴りたくなる瞬間があって。
その矛先は、子どもへと向かうことがあります。
本当は一番愛してて、大切にしたい存在なのに。
自分を抑えられないその感情的反応の理由は、
自分の過去の体験にあります。
その過去の瞬間に自分はこう感じ、こう思い込んだんだ、この感情を感じたくなかったんだ、
ということを理解し、
あぁ、、と腑に落ちることができると、
同じことが起こった時にも、違う対応ができるようになります。
それは、どんなにかほっとするでしょうか。。
起こってくる止められない感情的反応には
SAS（セルフアウェアネススキル）がとても有効です。
今の大人の自分の感情的反応が、子どもの頃の体験と繋がっているということを、理解することができます。
そして、
日常の中でも、
その場で、その瞬間、自分のキレてしまいそうな感情に気づいたときに、
その渦中にいる自分を、客観的に離すことができます。
子どもに怒鳴ったり、罵倒したり、不満をぶつけたり、
やりたくないのにやめられない、そんな態度を変えることができます。
したいと思っている親はひとりもいなくて、
ただ、自分を止められない、止める方法を知らない、だけなんだと思います。
（わたしはそうでした。）
空港で見かけたお母さんに。
お兄ちゃんの優しさを育てた方なんだな、と思う時、
くるりと背を向けて お母さんがひとりになってしまった瞬間に、
その背中に
お兄ちゃんが弟くんにしていたように、
そっと手を当ててあげられたらなあ、と思い、
そんな気持ちで、未来を祈ります。
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