梅林に到着した二人。
みんな甲児と同じく食べ物に夢中なのか、人影はまばらだ。
白梅の香りが当たり一面を優しく包んでいる。
「まあ・・・いい匂い」
「ああ、たまにはいいもんだな」
手を握ったまましばし咲き誇る梅を楽しむ二人。
「ねえ、甲児くん」
「ん?」
「今日は何の日だかわかってる?」
「今日?日曜だろ?」
「もーっ・・・今日はバレンタインデーよ」
「そっか・・・2月14日だったな。すっかり忘れてたぜ」
「はい、これ・・・」
さやかがコートのポケットからきれいにデコレーションされた袋を取り出し、甲児に。
「ありがとう・・・開けていいかい?」
「ええ」
袋の中からトリュフが。
「早速いただくぜ・・・うん、うまいぜ」
「本当?よかったぁ・・・」
にっこりと微笑んで見上げるさやかに、甲児の胸の奥がキュンと。
風に舞う梅の花びらが、さやかのコートの肩に落ちる。
そっとつまみあげる甲児。
冬の午後の柔らかい日差しが二人を包んでいた。
【終わり】
みんな甲児と同じく食べ物に夢中なのか、人影はまばらだ。
白梅の香りが当たり一面を優しく包んでいる。
「まあ・・・いい匂い」
「ああ、たまにはいいもんだな」
手を握ったまましばし咲き誇る梅を楽しむ二人。
「ねえ、甲児くん」
「ん?」
「今日は何の日だかわかってる?」
「今日?日曜だろ?」
「もーっ・・・今日はバレンタインデーよ」
「そっか・・・2月14日だったな。すっかり忘れてたぜ」
「はい、これ・・・」
さやかがコートのポケットからきれいにデコレーションされた袋を取り出し、甲児に。
「ありがとう・・・開けていいかい?」
「ええ」
袋の中からトリュフが。
「早速いただくぜ・・・うん、うまいぜ」
「本当?よかったぁ・・・」
にっこりと微笑んで見上げるさやかに、甲児の胸の奥がキュンと。
風に舞う梅の花びらが、さやかのコートの肩に落ちる。
そっとつまみあげる甲児。
冬の午後の柔らかい日差しが二人を包んでいた。
【終わり】
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今までご愛読いただいたこのシリーズですが、今回をもって完結です。『友達以上・恋人未満』をコンセプトに続けてきたこののお話。少しでも気に入っていただけたらうれしいです。
また、文章よりも遥かに魅力的だったのが、綾本さんの素敵なイラスト。私自身、毎回とても楽しみでした。綾本さん、ありがとうございました!ここまで続けてこられたのは綾本さんのおかげです。
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