大空の勇者・ビューナスＡ （妄想マジンガーシリーズ）

ブログネタ：【バレンタイン＆ホワイトデー企画】「友達以上、恋人未満」ってあり？ 参加中

Pic by 綾本さん

Dr.ヘルを遂に倒した甲児とさやか。世界には平和が訪れるかと思われた。しかし…
新たな脅威が日本を襲う。その名はミケーネの戦闘獣軍団。
突如現れた2体の戦闘獣・グラトニオス、ビラニアスがダイアナンAとボスボロットを瞬く間に破壊する。
そして、我らがマジンガーZも…
その時。大空を切り裂いて、真紅の影が高速で戦場に近づいてきたのだった。

「グラトニオス、ビラニアス。おかしな奴がやってきた。マジンガーZともども始末してしまえ」
冷酷に指令を下す暗黒大将軍。
グラトニオスが胸の顔を飛ばして、その両目からビームを発射。
「遅いわよ」
真紅の影－美しい女性型のロボットがビームをかわし、倒れたマジンガーZの前に着地する。
グラトニアスの顔が胸に戻る。
対峙する女性型のロボットと戦闘獣。
女性型のロボットが振り向き、ちらりとマジンガーZに目をやる。
「よく頑張ったわね、兜甲児くん。もう少し我慢していてね」
再び戦闘獣たちに向き直り、指差す。
「地獄の使い・ミケーネの戦闘獣。このビューナスAが相手になるわ」
戦闘態勢に入るビューナス。
アフロダイやダイアナンとは比べ物にならないほど美しい。褐色の女神。
「さあ、どこからでもかかってらっしゃい。長い間チャンスを待っていたのよ」

グラトニオスの両腕が回転し、ビューナスめがけて伸びる。
「はっ！」
ビューナスAがその腕を両脇に挟みこみ、ガシッと受け止める。回転が止まる。
「あら、その程度なの？」
超合金Zを貫いたドリルも、ビューナスAには傷一つ付けられない。
なんとか逃れようとするグラトニオス。しかし、ビューナスは微動だにしない。
「光子力ビーム！」
ビューナスの両目から発射されたビームに両腕を破壊され、しりもちをつくグラトニオス。
ビラニアスが腐食性の鱗を飛ばし、ビューナスに張り付ける。
「いやん…もう･･･」
両手で払いのけるビューナス。そのボディの光沢は全く変わらない。
「フィンガーミサイル！」
指先から連射された小型ミサイルのシャワーが、ビラニアスの頭部を吹き飛ばす。
「とどめよ。光子力ミサイル！」
両胸のミサイルが、それぞれ1期ずつ戦闘獣に吸い込まれていき、大爆発。
意識を取り戻した甲児は、その光景を驚きとともに見つめていた。

「もう安心よ。しっかりして…」
ビューナスがZを抱え起こす。
「強いな、君のロボットは･･･名前はなんていうんだい？」
「ビューナスA。マジンガーZのお姉さんってとこかしら」
「Zの･･･お姉さん･･･？」
「そう。そしてわたしの名前は炎ジュン。よろしくね」
Zに肩を貸し、立ち上がるビューナス。
「さ、お姉さんの肩につかまって。研究所まで送るわ」
「すまないな･･･」
ゆっくりと歩き出す2体のロボットを、夕陽が赤く染めていた。

【END】

*もしも、Zのピンチを救ったのがビューナスだったら…ということで、書いてみました。綾本さんのビューナス、超カワイイイですよね～　ありがとうございました！

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