マジンガーエンジェル第10章 by Breeさん | ロボットヒロイン大好き!

ロボットヒロイン大好き!

ロボットアニメに登場したヒロイン話を中心に、いろいろな事を書き散らかしていきたいと思います。


超合金魂 GX-09 ミネルバX



『博士っ!?』

さやかが司令室の野中を呼んだ。

『あたしを海底へ行かせてください』

『さやかさん1人じゃ危ないわ。あたしも行くわ』

野中は拳を握ったままレーダーに映るダイアナンの点滅を見つめていた。

「今ダイアナンがいるのは海底180m付近だ。アフロダイもビューナスもその水圧に耐えられる保証はない・・・」

「そんな・・・」

「じゃあひかるを見殺しにするんですか?」

さやかとジュンが代わる代わるモニターに映る。

しばらくの沈黙のあと、ようやく野中が口を開いた。

「ひとつだけ方法がある・・・2人とも、早急に基地へ帰還するんだ」

『了解!』

アフロダイとビューナスは全速力でMA基地へ帰還した。

「博士、どうすれば・・・」

先に帰還したジュンが野中に訊いた。

「ジュン、急いで宇宙科学研究所へ行ってくれ。宇門博士には連絡してある」

ジュンがクイーンスターで飛び出したと同時にアフロダイが帰還した。

「博士、ジュンさんは・・・?」

「さやか、急いで地下の格納庫へ行け。ミネルバXの整備が終わって出撃の準備が整っている」

「ミネルバ・・・?改造が終了したんですか?」

「暫定的に、だ。まだ細かいテストをしていないから、十分とは言えないんだが・・・」

さやかは苦渋の表情を見せる野中に笑顔で言った。

「博士、大丈夫ですよ。あたし達は博士の腕を信じてますから」

野中はさやかの言葉に大きくうなずいた。

「よし、ミネルバX、出動!」

「はいっ!」

さやかはミネルバXに搭乗するとひかるとダイアナンを救助するため、出撃した。

『さやか、いくらミネルバがMAロボの中で最強と言っても、水中活動に優れたダイアナンがやられたんだ。ジュンもすぐ応援に行く。無理をするな』

「了解!」

一方宇宙科学研究所に着いたジュンは観測室へ急いだ。

「おお、ジュン君、準備はできている」

「宇門博士、準備って・・・?」

そこへ甲児が観測室に駆け込んできた。

「ジュンさん、行こうぜ」

「甲児くん?」

「時間がないんだ。説明はあとあと」

甲児はそう言うと観測室を駆け出した。ジュンも甲児の後に続いた。

「俺がジュンさんを送ってくぜ」

格納庫にジュンを案内した甲児は、かつてのひかるの愛機マリンスペイザーに乗り込み、その下にはクレーンでウルトラサブマリンが吊されていた。

マリンスペイザーは宇宙科学研究所を発進し、ウルトラサブマリンにはジュンが搭乗していた。

「ちょっと荒っぽい運転するけど勘弁してくれよな、ジュンさん」

『構わないわよ、最高速度で飛ばしてちょうだい』

“・・・ひかる、さやかさん、すぐに行くわ”

ジュンはさっきまで上空を旋回していた海面に近づくと、操縦桿を握る手に力を込めた。

『行くぞジュンさん、ダイビング、GO!!』

マリンスペイザーとウルトラサブマリンは海中に飛び込んだ。