ある日。光子力研究所所長室に弓さやかが入ってきた。
「お父さま、ちょっといいかしら?」
「ん?なんだね、さやか。」
「実は私の戦闘服のことなんだけど・・・」
さやかは光子力研究所が開発したレディロボット・アフロダイAのパイロット。
レザーのつなぎに身を包んで幾多の激戦をくぐり抜けてきた。
「革のつなぎじゃあ熱いし、もう少しファッショナブルなものにしてほしいの。」
確かに素材がレザーだとコクピットの中では大変だろう。ただ、安全面を考えると・・・
「うーん・・・」
さやかは続ける。
「実は3博士にお願いしてもう新しいのを作ってもらったの。」
「そうか。3博士のものなら安心だろう。それでいいよ。」
「ありがとう!お父さま!」
さやかはうきうきした足取りで所長室を飛び出した。
「こ・う・じ・く・ん」
甲児の部屋の扉がノックされた。さやかの声だ。
「何だい、さやかさん?」
「いいから空けてよ。」
甲児がドアを開けるや否やさやかが飛び込んできた。
「ジャーン。どうだ!さやか様のニュースーツは!」
そこにはショッキングピンクを基調としたミニのワンピースに身を包んださやかが立っていた。胸元は深く切れ込み、スカートはこれでもかというぐらい短い。なんとも刺激的なコスチュームだ。
さやかはターンした。ヒラヒラと舞うスカートの裾。チラッと覗く眩しい純白・・・
甲児は激しく高鳴る胸の鼓動を隠すように叫ぶ。
「さやかさん、コスプレなら他でやってくれよ!」
「あーら失礼ね。これが私の新しい戦闘服よ。」
「これが戦闘服!?」
「そうよ。3博士が最新のテクノロジーで作ってくれたの。強度は前のもの以上よ。デザインは私。かっこいいでしょ?」
「へん、なにいってやんでい。このオカチメンコ!元が悪けりゃどんな服着ようが一緒なんだよ。」
「照れない、照れない。」
軽くいなすさやか。
「まるで渋谷のギャルみたいでカッコイイでしょ?ファッションリーダーのさやか様デザインだものね。.鉄仮面軍団だって私の魅力でイチコロよ。」
モデル立ちでポーズをつけてみせるさやか。
そういわれてみると、確かにナイスバディだ。今まで『戦闘のパートナー』としてしか見てなかった彼女が急に魅力的な女性に見えてきた。今度デートに誘ってキスでも・・・いかんいかん!オレはいったい何を考えてるんだ!?こんなジャジャ馬相手に。
「なに考えてんの?このエッチ。」
甲児の頭の中を見透かしたようにさやかが笑う。
「まあ、私の魅力に遅まきながら気づいた、ってことかしら。」
「へっ、しょってらあ。」
と、その時。サイレンがけたたましく鳴り響いた。
『ポイントA地区に機械獣出現!マジンガーZ、アフロダイA出動願います!』
「さあ、新しいスーツでの初出撃よ!甲児くん、グズグズしてると置いてくわよ!」
さやかはそう言うと駆け出した。
「任せとけ!」
後に続く甲児。その目にミニスカートの中身が飛び込んでくる。
『まいったな・・・』
これからこんな気持ちで毎回出撃するのかと思うとうれしくもありやりきれなくもある甲児だった。
弓さやかコスプレを実現させよう!(苦戦中・・・応援よろしくお願いします!)