大部屋の入院生活は、ちょうど一か月ほど続いた。
売店行き放題だし、いろんな人が病室内を出入りするし、あの3か月の個室生活からしたら、何一つ文句なしの大部屋入院生活だった。
それだけ、孤独や、身体の自由が奪われる(自由に動けない)生活は、辛いものなんだと思う。
ほんの少しだけど破水があり、予定日より1か月ほど早かったが「このまま持たせるよりも産みましょう」となり。。
とにかく動き回る事になった。
歩いた、歩いた、歩いた、、、
今までは、いつ出てくるか?と心配していたが、もう出てきてOKとなったのに、今度はなかなか出てきてくれなかった…
結局、2日間ほど待ったけれど、まったく出てきてくれそうな気配がないので、陣痛促進剤を使うことになった。。
この時も、いつ産まれるかもわからないので、私一人で分娩室すぐ脇の部屋で、陣痛促進剤の点滴をしながら、陣痛が来るのを待っていた。
午前中から点滴したけれど、いっこうに陣痛らしきものはこない。。
少しお腹痛くなったけど、看護師さんに「陣痛はそんなもんじゃない!」と言われ、未知の陣痛が来るのを一人待っていた。
待っているとき、隣の部屋に今すぐ産まれそうな妊婦さんが入ってきた。
パパも一緒みたいだった。
壁一枚隔てて、すぐ隣りなので、話し声までよく聞こえた。二人目の出産みたいだった。
そのうち、すごい叫び声が聞こえてきた!
これからまだ体験したことのない陣痛を一人で待っていた私は、これからどんな痛く苦しい体験が待っているのか、ほんとーに怖くなった
その妊婦さんが赤ちゃんを無事に出産し、また静かな部屋になっても、陣痛は起こらなかった。
時刻はすでに4時過ぎ…
「今日はダメかな…お部屋戻りましょうか。。」と看護師さんに言われ、「はい…」と言った後に、体験したことのないようなお腹の痛さがおきた。。
これが本物の陣痛だった。。
前日、お見舞いにきてくれた同級生から「力んで良いよ!って言われるまで、絶対に力むな!」と彼女達の失敗から学んだ有難いアドバイスだけは忘れなかった。
きっと、そのおかげだと思うけど、すんなり安産で、娘を出産する事ができた。
微弱陣痛始まってから2時間22分での出産だった。
娘を取り上げてもらい、看護師さんが最初に発した言葉は「うわーパパ、そっくり!」だった。
分娩台にあがりながら、思わず、「えっ⁈」と聞き直してしまった。
気がつくと、分娩室の中には、今までお世話になった看護師さん達がたくさんいてくれた。。
本当にありがとうございました。。
そして、娘が産まれて、一番最初に駆けつけてくれたのは、主人でも、母親でもなく、友人のご主人だった。。