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百度百科豆瓣8.4。

 

2024年7月7日視聴完了。なかなか面白かった。十分見る価値があります。琅琊榜Iでは何でもお見通しの天才軍師・梅長蘇が一人で事件を解決したのに、今作では、突出した天才がおらず、一人一人の群像劇として、長林世子はじめ忠臣たちと悪役たち(前半は祈祷師、後半は萊陽王)の戦いが描かれる。

 

1-10話

時代はパート1から50年経った頃。梁朝の皇帝は、靖王(先帝)の子(名前なし)。前作で無実の罪で殺された祁王の子(蕭庭生)は、先帝の子として育てられ、今は長林王である。長林王には二人の息子があり、長男は平章で次男は平旌。強大な武力を持ち、帝からの信頼も厚い長林王は、官僚たちから警戒されている。今の帝が亡くなれば、おそらく暗君に仕上がりそうな皇太子を廃して帝位を奪うのではないかと思われている。

 

簫平章は国境を防衛していたが、補給船が沈んで苦戦、大けが。陰謀を察した簫庭生は次男の簫平旌を送り、陰謀を突き止め、関係者が処分される。大臣の宗氏が仕組んだ陰謀であったが、本当の黒幕はわからず終い。ここまでが発端。

 

宗室の蕭元啓(萊陽侯)は、簫平旌の友達だが、母の萊陽太夫人は、長林軍を憎んでおり、呪い人形で皇帝の呪詛も行っている。「漢武大帝」ですか~w

7年前、簫平章が結婚した時に、妻の蒙浅雪(前作の蒙大統領の親族)に贈った化粧箱に毒を仕掛ける。おかげで蒙浅雪は不妊症になっている。化粧箱に毒が仕掛けられてるって、「諍い女」ですか~w

 

簫平旌の許嫁である医師の林奚が、蒙浅雪の治療を始める。簫平旌は彼女が許嫁であることを知らない。

 

7年前、萊陽太夫人は毒を仕掛けるところを、従妹の淑妃に目撃される。ところが彼女に詰められてるところを、皇后旬氏の侍女に目撃され、皇后からも脅迫される。萊陽太夫人は出産の床の淑妃を毒殺する。皇后旬氏は帝の寵愛を受ける淑妃を妬んでいたのである。

 

さて、淑妃や萊陽太夫人の実家である東海国から、淑妃の七周忌を弔いたいという知らせが来て、盛大な儀式を行うことになる。淑妃の兄・墨淄侯は、先に首都金陵に潜入し、7年前の事件の関係者(医師や宮女)を次々に殺して人々を震え上がらせる。墨淄侯は琅琊榜序列1位という武芸の達人で、簫平旌と禁軍大統領・荀飛盞が防衛を命じられる。

 
11-15話
萊陽候府に墨淄侯と祈祷師が現れ、萊陽太夫人の命を取る代わりに、「皇帝と長林王への恨みを息子宛ての遺書に書き残せば息子を助ける」との条件を呑ませて彼女を殺す。皇帝呪詛の人形や長林王世子妃の毒盛りの証拠が見つかり一件落着。
墨淄侯の役者は「長歌行」で杜如晦を演じていた役者。今回は武侠なのね~
この過程で、長林王府の老家宰が、実子でない簫平章ではなく、実子である簫平旌の血筋が長林王家を継げるように、不妊薬の盛毒に加担していたことが判明し、その事実が簫平旌にも知られてしまう。
北燕の皇太子が和議のため金陵を訪れることになり、朝議では講和条件を協議。長林王は、馬500頭を譲り受け長林王家の牧場で育てることを提案する。群臣は警戒心から反対するが、帝が支持して決まる。群臣が反対したのは自分たちの利権が奪われると考えたからで、和議を阻止するため、牧場主たちが北燕皇太子の行列を襲撃することになる。祈祷師はこの情報を敢えて簫平章の耳に入れておびき出そうと、「母の埋葬地点を知らせる」と言って萊陽候を呼び出す。襲撃打ち合わせを目撃させられた萊陽候の急報を受けた簫平章が駆け付けると、すでに荀飛盞が襲撃現場で戦っていた。深追いした簫平旌は追い付いた援軍に助けられ、敵の武侠(琅琊榜序列4位)は崖落ちして死ぬ。崖落ちで死ぬところ初めて見た~
しかし簫平章は元々、襲撃計画を知っていて弟を派遣したわけで、祈祷師が萊陽候を利用しておびき出そうとしたのは、簫平章が知らないと考えていたから?
祈祷師が部下の琅琊榜4位が戦死したことを不審に思うのは単なる買いかぶり?
 
16-20話
和議のため金陵を訪れた北燕の皇太子を歓迎する祝宴の余興ということで、政略結婚の予定だった北燕の郡主(女武侠)が希望して、簫平旌との手合わせとなる。簫平旌の剣が折れて飛び、胸にささった皇太子は絶命。講和決裂となって、朝廷は事故とはいえ簫平旌を罰して事なきを得ようとするが、兄の簫平章は「和平派の皇太子が、武闘派勢力の陰謀で殺された。武闘派は戦争継続したいのだから、ここで武闘派に謝っても意味ない。むしろ武闘派の陰謀を告発して、北燕の和平派を支援するべきだ」と主張、帝も説得され、簫平旌は釈放される。簫平章は、闘いでうまく相手の剣を折り破片をターゲットに命中させることができる(!!)ことを実験で証明して、北燕皇太子護衛の武侠も説得する。
北燕との関係改善のため蕭庭生が派遣され、帝も北燕皇太子追悼のため宗教聖地に出かけることに。蕭庭生は簫平章を、彼の実父が眠る場所に連れて行き、20年前、萊陽王と簫平章の父が組んで謀反を企てたが失敗に終わり、首謀者が死刑となった後、簫平章を引き取って育てた顛末を説明。同じ頃、都では、萊陽王の陰謀を暴き殺したのは蕭庭生だったことを、祈祷師が萊陽候に説明。
実は祈祷師は25年前に疫病のため滅んだ小国の遺児で、梁朝に恨みを抱き、復讐の機会を狙っていた。たまたま梁の皇太子が病気になったタイミングで、祈祷師は暗愚な皇后を「天体観測で凶兆を確認しました。このままでは皇太子が死にます。代わりに1000人を身代わりとして犠牲にすれば白神の怒りは鎮まり、皇太子も助かります」と唆す。祈祷師は、保存していた、25年前に自分の故郷を全滅させたウィルスを活性化して、首都の近くの村の井戸に投げ込む。現代より医学がスゴイ(中国ドラマあるある)w
近くの村で疫病発生したが、皇后の指示で情報は伏せられ、医師である簫平旌の彼女が彼に報告することでようやく発覚する。内閣首輔の旬大臣は、妹である皇后を責め、感染源が祈祷師と知って逮捕命令を出すが、祈祷師は都の井戸にもウィルスを流して逃げてしまった。旬大臣は簫平章を説得して、都の封鎖令を出す。祈祷師=前半ボスでもうすぐ退場フラグかなw
 
21-25話
このあたりでストーリー的に前半のピークとなった
感染した彼女(林奚)に簫平旌がたまたま与えた食材が、薬との相乗効果でウィルスに効くとわかり、首都の疫病感染は制圧される。簫平旌と萊陽候が捕らえた祈祷師の腹心の二人に独特の花柄の痣があることに気付き、同じ痣を持つ皇太子の侍女が皇太子を殺すのを未然に防ぐことに成功。萊陽候に20年間仕えた執事も処分される。しかし医院に潜入したスパイが簫平旌を刺傷するのを止めることには失敗し、簫平旌は「霜骨の毒」に侵されてしまう。解毒するには、ある希少な蛇の肝を食べた人間の血を輸血することが必要で、蛇の肝を食べた人間は間もなく死んでしまうので、医術としては邪道である。しかもこの希少蛇を保有するのは、地下洞窟に潜伏する祈祷師のみとわかる。
 
このあたりで祈祷師の生い立ちが語られる。25年前、彼は夜秦の親衛隊(夜凌子)の育英組織に選抜された双子の兄で、弟は昇格したものの、落第した兄は家族の元に帰ることになる。しかしそのタイミングで疫病が夜秦の都で広がり、感染が中原に広がらないように梁朝は大軍を送り包囲したので、逃げ場を失った夜秦の人々はほぼ全滅。夜凌子の掌尊(統領)から後継を指名されたのに復讐を断念した弟を、兄が刺殺して夜凌子の掌尊に成りすましたのである。実のところ、彼には「母は自分より優秀な弟を愛している」という恨みがあった。
 
簫平章は敢えて罠にかかることを覚悟して、祈祷師の洞窟に向かう。簫平章が到着すると祈祷師は、切除された蛇の肝を小箱に入れ「霜骨の毒」が塗られた刃物が飛び出す装置の中に置いて、選択を迫る。元々、いずれ長林王家は弟に譲るつもりの兄は躊躇なく手を出し、蛇肝の小箱を得るものの、毒に感染してしまう。脱出した祈祷師はいったん旬大統領に捕まるが、帝帰還の知らせがあり、祈祷師の護送を萊陽候に委ねる(犯人逃亡フラグや~)。案の定、萊陽候の部隊は襲撃され、祈祷師は逃げてしまう。
 
26-30話
逃げて生き延びるかと思った祈祷師、思いがけず仕事できるw萊陽候に待ち伏せされる。祈祷師は皇后からの密書など陰謀の証拠を材料に取引しようとするが、萊陽候に証拠を渡した後で殺されてしまう。本当に死んだかはわからず、跪いてうなだれるだけ
済風堂老堂主は、簫平章が持ち帰った蛇肝を2対1に分けて、簫平旌と簫平章を両方治療することにするが、「大渝が北燕と急に和睦して、梁を攻めるので国境の長林王が危ない」という急報が入る。2人を治療する時間がないので、簫平章が蛇肝を摂取してその生き血を弟に輸血する形で自分が犠牲になることを決める。出生した簫平章は大渝を撃退するが、症状が悪化して急逝。
梁朝では病が悪化した皇帝が宗室と官僚の全員を呼び出し、長林王を皇太子の補佐役と定め、息絶える。しかし長林王家の力を削ぐチャンスと思っていた皇太后旬氏は不満。兄の内閣首輔・旬白水は「皇帝直属の羽林営の再編を新帝が指示するように仕向けてください」と知恵を授ける。新帝の指示で、朝議で羽林営再編が提案されると蕭庭生は猛反対。そこに皇太后がやってきて「私たちは意見も言えない(怒)」と激昂パフォーマンスを見せて、宗室が割れている印象を大臣たちに与える。
簫平旌は参内のため金陵に向かい、父から金牌を受けて長林軍の指揮官に昇格する。国境では、残って守る萊陽候の前に墨淄侯が現れ「武術稽古してるか?」と声をかける。唆し役交替や~萊陽候は気持ち前のめりで陰謀家に利用される役回りだが、彼が唆されるおかげで面白いことが次々起こる。しかし本人は常に「決して利用されるなよ」と自戒してるので、ストーリー上の役割を終えた祈祷師を討ったり活躍もするのだw
 
31-36話
ストーリーを回す男、萊陽候がまた活躍しますw
国境の司令官・簫平旌は南下する大渝軍を包囲してせん滅する作戦を考える。萊陽候は、簫平旌が父に送る手紙の使者となる。蕭庭生から返書を託された萊陽候はこっそり中身を読んで、内容を旬白水に伝える。同時に、祈祷師から受け取った皇太后からの密書など陰謀の証拠を見せて、信用を得る。旬白水は皇太后と謀って新帝に「国喪の間は軍事力を動かすこと禁止」の勅令を作らせ、自ら寧州に向かう。簫平旌は琅琊閣主から教えられた日食の日に敵軍を誘い込んで潰す作戦を立てているが、まさに日食が始まろうとするタイミングで旬白水が現れる。簫平旌は勅書読み上げを拒否して戦闘を始めてしまう。大勝利の後、簫平旌は裁きを受けるため。少人数で首都に戻り、父親に再会。
朝議が開かれ、旬白水による簫平旌審問が始まる。蕭庭生も助けに入るが、帝に道理を説いた後、吐血して倒れる。間もなく蕭庭生は亡くなる。
新帝は、簫平旌の司令官解任と追悼専念、長林軍解散を命じる。簫一族が死罪とならなかったことに不満の皇太后を、兄の旬白水が「長林軍の解散で目的の大半は果たした」と慰める。
これは徹底的に善人である簫父子が皇帝に忠誠を尽くす物語である陰謀を裏で回している萊陽候が「長林王がきちんと根回ししてくれるから大丈夫だよ」と慰めると、処罰を覚悟して都に帰る簫平旌は「そういうことをしないのが父だ」と答えるのである。
 
37-40話
墨淄侯が萊陽候の前に現れ、「梁の軍事機密を教えてくれ。10州を落とし、その後お前が大将として攻めてくれれば7州を返すからお前のものにしろ」と取引を持ち掛ける。萊陽候は迷うが、結局乗ってしまい、東海が10州を落とした後で、自ら指揮官に志願して東海を攻め、7州を約束通り取り返す。この功績で萊陽候は萊陽王に昇進する。墨淄侯の使者が現れ、祝いの品として宝剣を送る。萊陽王はそれを部下に命じて池に捨てさせるが、それを妻旬氏の腰元に見られてしまう。
萊陽王が10州のうち7州を取り返したことについては、琅琊閣に滞在している簫平旌や旬元禁軍大統領にも伝わる。軍事情報分析の結果、取引の経緯に不自然な点があることに気付く。
新帝は、未回復の3州を取り返すために長林王(簫平旌)に策を聞いてはどうかと提案する。萊陽王は危険を察知して、新帝や皇太后、内閣首舗旬氏を除く陰謀を急ぐことにする。7州回復で功のあった狄将軍を呼び出して、「疫病でお前の家族を殺したのは祈祷師で、彼は皇太后の命を受けていた」と証拠を見せて、復讐を焚き付ける。
 
41-50話
終盤面白いです。但し岸田総理の息子似wの主役(簫平旌)の出番はほとんどなく、代わりに岳将軍という忠臣が萊陽王の陰謀に迫る。おそらくヘラヘラした青二才の簫平旌が活躍したところで様にならないから?w
萊陽王は、東海国守の陰謀に乗ると見せかけて使いの女武侠(戚夫人)に邪魔な内閣首輔を殺させ、さらにその女武侠も騙して殺す。なかなか賢いw
 
萊陽王はさらに味方の狄将軍に8万の兵で都を包囲させる計画を立てる。この狄将軍の見た目がまんま若い頃の岸田文雄なので大爆笑w
その際に少年皇帝を狩りにおびき出して殺す作戦は、後に「上陽賦」でパクられてますねw
 
ところが皇太后の意向で狩りは中止になる。琅琊榜1と同じ展開は避けたかったらしい
しかし萊陽王は抜かりなく準備を進めて、皇宮を占領し、かつて皇太后が祈祷師に唆されて疫病をばら撒くことを命じた証拠を突きつけ、皇太后を自殺に追い込む。しかしすでに異変を察知した簫平旌が援軍10万を集め首都に迫る。しかし無冠の簫平旌が皇室の危機を訴える手紙を出しただけで大軍が集まるのは不自然だ。だって、その10万軍は国境を守っているわけで、持ち場を離れて都に集まれば異民族が侵入するではないかw
 
元々、疫病蔓延の原因を作った皇太后が死んだことで、狄将軍の謀叛の動機が揺らぐ。萊陽王は少年皇帝を餌に長林王(簫平旌)を誘き出そうとするが、妻荀氏の自殺騒ぎに対応してる間に、皇帝を奪われる。最初から皇帝を殺しておけば勝てたのにw、、、って、そうでないと悪が勝ってしまうから仕方ないw
 
普通のアクションものでは、人質が救出されれば終わりである。ところが脱出アクションが延々と続くのはなぜかと思ったら、琅琊榜1で靖王が梅長蘇に会うために使っていた地下通路を通って逃げるのを見せるためだったw。長林王府って、靖王府だったのかなw
 
脱出戦が長々と続くもう一つの理由は、萊陽王が、琅琊榜達人ランキング1位の東海国主・墨淄侯に倣ったスゴ技で旬元禁軍大統領を破って、東海と通じていたことが味方の狄将軍にバレてしまう展開を見せるためであったw
 
最終回:狄将軍は謀反に加担したことを悔い、自ら討伐軍の刃にかかる。最後は長林王と萊陽王の真剣勝負。破れて虫の息の萊陽王は東海の情報をまとめたノートを長林王に委ねる。彼はあくまで自分が有能であることをアピールしたかったのね。長林王は皇帝に仕えることを辞退して琅琊閣へと去る。