三宮で電車に乗ろうとしていたら
まさにその空いたドアから、友人が降りてきて
「おお!」と、びっくりした事があった。
こんなタイミングでここで会うなんて?
なんて事があったりする。
ジャズダンスの教室をしたり
日本舞踊の名取でもあるOさん。
若かりし頃は宝塚歌劇で活躍もされた。
会社を経営していたご主人とは
40歳のときに離婚。
それから、女手一つで息子さんを育てる。
ご主人と別れて何十年もたったある日
Oさんは、亡きお母さんのお墓参りにでかけた。
暑い日だった。
汗を拭きながらお墓の周りの草抜きをしていると
砂利を踏む足音が聞こえる。
足音は、まっすぐにOさんに近づいてくるようだ。
大きな墓地なのでよくあることだ。
その人も通り過ぎるだろうと意識を草にもどし
何本か引いて、そして汗を拭こうと顔を上げた。
すると
「やあ!」
そこには、何十年振りかに見る
元旦那さまが立っていたのだそうだ。
あまりに久しぶりだったため
暑い日差しの中、立ったままで
話が弾んでなかなか終わらなかったのだという。
あの広い墓地に、そして一年は365日あるのに
その数分も違わないタイミングで
よく、そこに居合わせたものだと
不思議な事もあるものね、とOさんは語った。
それから数日後、
共通の友人から
元ご主人が亡くなったと知らされた。
自宅での脳溢血。
Oさんは、その友人から
こんな話も聞いた。
元ご主人は、会社で
元奥さんにお墓でばったり会ったことを話し、
彼女は変わっていないし、今でも覇気があり美しかったんだと
とてもとても嬉しそうに語っていたのだと。
なんだかんだあったけど
最後にご主人の笑顔が見れてお別れもできた。
まるで、出会ったころのように話が終わらなかった。
「母がちゃんと最後に挨拶しなさい、と呼んでくれたのかも。」
一番不思議な事は
疲れ果てていたOさんの
セルフイメージは、それからまるで
「覇気のある美しい人」に書き換えられたように
若々しさとやる気を取り戻したこと。
Oさんは確かに
ご主人を通していろんなメッセージを受け取っていた。
それは、自分からのメッセージなのかもしれない。
夏の日の
まるでドラマのようなそんな話を
先日伺った。
人生の中で
不意に訪れるタイミング。
不意に訪れる出会い。
なぜ、そこに行こうかと思ったのか
なぜ、あの時に足が向いたのか
なぜ、たまたまそうしようと思ったのか
なぜ、いつもは断るような事をすんなり受け入れたりするのか
何らかの結果に導く力
どうしても通らなければいけない道へ
また、成長に欠かせない必然の通り道へ
いざなってくれる力。
「なんとなく」という感覚に導かれる事が多いとよく言う。
自我が考えるのではない
その、命の奥底から湧いてくるような深遠な感覚
ものすごく深い安心感と共にあるようなその感覚に
今一度、耳を澄ましてみたいと思った。
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