三輪山(みわやま) 
あの山は神だ❗
 
 

いにしえから崇拝されてきた聖なる山
麓の日本最古の神社 大神神社(おおみわじんじゃ)には本殿が無い 

青き山こそ神そのものの
一般には見ることのできない三鳥居を望んで三輪山に祈りを捧げる
近代まで足を踏み入れることさえ禁止されていた


標高467.1mの山頂にはお宮と磐座(いわくら)が鎮座されている そこにお参りに行くので、登山では無く「登拝」(とうはい) 山頂からの眺望はゼロ、写真・飲食禁止、私語禁止 道は整備されていて歩きやすい

祭られている神様は、大物主大神様(おおものぬしのおおかみ)だが色々な伝承があるためその実態はつかみにくい

 
箸墓(はしはか)伝説によれば大物主大神はヘビ((巳)みさん)であり、古事記によれば大国主に自らを大和の東の山に祭れと脅し?たり、日本書紀によれば大国主の「幸魂・奇魂」(さきみたま・くしみたま)だし、とバラエティーにとんでいる
ただその真実は大国主の相棒の事代主神(ことしろぬしのかみ)であろうと推測する


 
通称「箸墓」 正式「大市墓(おおいちのはか)」
 
 
 大神神社の手水舎(巳さん)

山を神と崇める文化も、岩座も、蛇も、大国主も、事代主も、全て出雲のものである

司馬遼太郎が書いている
「古代大和は出雲の楽天地」(歴史と小説ー先祖ばなしー穴居人)
「オオミワはんはジンムさんより先や」(歴史の中の日本ー生きている出雲王朝)
言葉通りであれば、それはつまりヤマト王権誕生より前

現代においても民はオオミワに対して畏敬の念とともに、ジンム征服王朝よりも親しみを強く抱いているように感じる
 
登拝入り口:狭井神社右手
 
三輪山山頂の風は心地よく我が心すがすがしく、オオミワはんに「よう来なはった」と言ってもらえた気がする  下山するとお祭りが行われていた
 
 
ちなみに去年5月GWに来たときは平成から令和へ改元のため、大物主様もお忙しかったようで、登拝禁止
さらには大雨で三輪山すら見えず 通説で言われる通り「呼ばれた」人しか登れないお山なのだ

■2022/5/2追記
2年ぶりに参拝しました ご無沙汰しておりましたが、今回もとても清々しく心晴れやかになりました
今年は三輪山は登拝禁止でした 

今回は大神神社本殿だけでなく、多くの摂社末社も参拝いたしました
病気平癒や薬を司る「狭井神社」、この世のことは何でもご存であられる智恵の神さま「久延彦神社」、お酒を作られた「高橋活日社」、お宝の「神宝社」、崇神天皇時代の神主さまで大物主神の直系であられる「大直禰子神社」、などなど、改めて神社のテーマパークを感じさせる多種多様な神様がいらっしゃることを感じました

帰路、三輪駅からの電車内でふと隣を見ると年配の方がおもむろに手を合わせていました 最初理由がわからず驚いていたところ なんとその祈りの先は列車の窓から大きく見える三輪山でした
奈良県民の大三輪崇拝が二千年の間、脈々と受け継がれていることをかいま見た気がして 何やら嬉しく思いました