今日からブログを始めました。
タイトルはどんなふうにしようかと迷っておりましたが、毎日繭から生糸をひいていますと、どうしても生糸にならない繭がでてきます..ある意味「落ちこぼれみたい」な繭なんですが、落ちこぼれではあまりにも可哀想なので、私は『こぼれ繭』と呼んでいました。私の人生もこの『こぼれ繭』と同じだなあー...。そうだ、このタイトルでいこう!!これからご贔屓願いますね
人も自然素材にも優劣なんかない、ある意味世間では均一で美しいものだけが選ばれ使われていました。『くず繭』と呼ばれ捨てられていたものに目をかけ、愛情を持って『カタチ』のある製品にする。そこから生まれる『やさしさ』から『人やモノ』を思いやる心が生まれるのだと思うんです。
生絲を操糸している中でどうしても糸が引けなくなる繭があります。それを私たちは『こぼれ繭』と名付けました。こぼれ繭には「あがり繭」「穴あき繭」「はふぬけ繭」「薄皮繭」「うきしわ繭」「ぞく着繭」などいろいろと呼び名がついています。
でもすべての繭一粒一粒にはお蚕さんが自然の恵みの中で一生懸命に自分を包み込む繭をつくりあげた物語があるのです。