太陽のようにまぶしい煌めくその笑顔。

 

その太陽の微笑みが

こっちを向いてくれることをずっと望んでいた。

 

”わたしには

その温かさが差し向けられることはない。”


 

そんな風にいつしか思うようになっていた。

 

 

捕まえたと思っても、

指の間をすりぬけてどこかに消えてしまう。

 

蜃気楼のように、つかもうとすればするほど遠のいていく。

 

遠く離れた場所で、明るく放たれる光。

しかし自分にだけはその光は届かない。

 

指をくわえて、羨ましそうに眺めている少女はいつも焦がれている。

 

その光に包みこまれる自分になるには

どうしたらいいんだろう。

 

一粒の悲しみがそこでうまれた。

 

完璧じゃない自分を責めた。

できそこないだといって、自分を責めた。

 

もっともっともっと、立派な私だったら・・・・

その光はこっちを照らしてくれるにちがいない。

 

その悲しみは、少女の成長とともに

心の奥深い場所へと鍵をかけて封じ込められた。

 

 

出ておいで。

1人で向き合うのが怖いのなら

一緒に歩いていこう。

 

歩き出す勇気がないのなら

その傷が癒えるまであなたの側で静かに座っていよう。

 

かつて求めた太陽の微笑みは、今でもアナタを待っている。