血液1滴、がん13種を早期発見 3年めどに事業化

07.24 10:28読売新聞

国立がん研究センター(東京都)などは、血液1滴で乳がんなど13種類のがんを早期発見する新しい検査法を開発し、来月から臨床研究を始めます。

同センターの研究倫理審査委員会が今月中旬、実施を許可しました。早ければ3年以内に国に事業化の申請を行います。

一度に複数の種類のがんを早期発見できる検査法はこれまでなく、人間ドックなどに導入されれば、がんによる死亡を減らせる可能性があります。

検査法では、細胞から血液中に分泌される、遺伝子の働きを調節する微小物質「マイクロRNA」を活用。がん細胞と正常な細胞ではマイクロRNAの種類が異なり、一定期間分解されません。

同センターや検査技術を持つ東レなどは、がん患者ら約4万人の保存血液から、乳房や肺、胃、大腸、食道、肝臓、膵臓など13種類のがんで、それぞれ固有のマイクロRNAを特定しました。血液1滴で、がんの「病期(ステージ)」が比較的早い「1期」を含め、すべてのがんで95%以上の確率で診断できました。乳がんは97%でした。



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