ごきげんよう、百合喫茶Le Lis(ルリス)です。
当グループでは百合をコンセプトとしたカフェを不定期に開催しております。
第二回開催決定!2019年12月1日(日)池袋にて開催いたします。
第二回開催は聖ルリス病院を舞台に「社会人百合」をお届けいたします。
クラウドファンディングは明日、26日まで!
そしてご予約は29日火曜日までとなります。
どうぞよろしくお願いいたします^^
本日はあんずのお話の続きです。
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あんずは、お昼のお弁当を食べながら、翡翠と出会った頃を思い出していた。
―― 初めて会ったのは転職してきて・・・割りとすぐだった。
院内でも院外でも人気のあるその人は、雑誌で一度みかけた気がした。「美人過ぎる外科医」なんてタイトルをつけられていた。後で聞いたら心底嫌そうな顔をしていたけれど。
バリバリ働く彼女を見てはかっこいい人だなと憧れた。女性がこんなにも仕事で認められることができるんだなと思った。その反面、眉間にしわを寄せながら書類を読む姿を見て、ブラックコーヒーみたいに厳しそうな人だなとも思った。
あんずが担当していた小児科に採用された新人医師は彼女の後輩らしく、翡翠と顔を合わせることが増えた。
「どう?終わりそう?」
そういいながら入ってくる翡翠目当てで、看護師や事務の子があれやこれやと用事を見つけて小児科にくることが増えた。そんな彼女達を尻目に、あんずはもくもくと仕事をして、出来ることを増やしていった。いつか見た雑誌のインタビューにも「日々勉強です」って書いてあったから。
ある日診療を終えた診察室で片付けをしながらペットの話をしていた。いつものように様子を見に来た翡翠は「私の家にも猫がおるよ」と言って写真を見せてくれた。彼女の愛猫は真っ白な長毛種で、翡翠にぴったりだなと思った。
「私も家に犬がいるんです」
大事な愛犬の写真を見せて会話をすると、少し距離が縮まった気がした。
「可愛い子やな!」
「保護犬なんです。今はすごく懐いてくれて、自慢の家族なんですよ」
大事な家族を褒められて、あんずはとても嬉しかったし、ちょっと怖いなと思っていた翡翠がこんなにも優しく笑うんだと気がついた。
よく話すようになったのはいつからだろう・・・ご飯に誘われるようになって、いつのまにか一緒にでかけるようになった。彼女の猫に会いに家に行って、それからお互いの家を行き来するようになって・・・。
「あんずさんは、翡翠先生とどういう関係なんですか?」
「翡翠先生とつきあってるんですか?」
そんなことを頻繁に聞かれるようになると考えたこともなかった私は戸惑ってしまって・・・そして『女性を好きになる』ということを知った。
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続きのお話はまた今度。
それではまた、ごきげんよう