午後3時頃――。

なんかガタガタ音がするなあ、と思ったら、私はベッドに寝かされていることに気づきました。

「マユコ、マユコ!」と悲痛な叫び声が・・・あれ、母さん?

「マユコさん、終わりましたよ!」と言ったのはまる子ちゃんの声!?


重いまぶたを開けると、おなじみの病棟の看護師さん、主治医兼執刀医のまる子ちゃん、そして涙をうかべている母が上から取り囲んでおりました。

で、見たことある天井を目にして、ようやく自分が病室に帰ってきたことに気づきました。


「マユコさん、これブツですよ」

とまる子ちゃんから、青いビニール袋を差し出されました。

手をのばして上から触ると、硬めの肉?(脂肪?)の塊が。

しばらく触ってて分かったのは、サイズがティッシュペーパーの箱くらいの大きさと、ゴルフボールくらいの大きさが2個、計3個があったように感じました。

「じゃ、これ病理に持っていきますんで。ゆっくり休んで下さいね」とまる子ちゃんは出て行きました。


「マユコ、手術は1時間どころか、2時間45分もかかったんだって。自己血も半分戻したらしいわ。筋腫は3個よ。3個あったんだって!」

相変わらず、立て板に水のごとくしゃべりだす母。


すみません・・・寝せてください。とにかく眠いのだ!


いくらうとうと眠って、目が覚めても、相変わらず横で見守る母。

この時ばかりは眠りたかったので、帰ってほしいと本気で思いました。


消灯時間ごろになって、ようやく母は帰りました。

その頃、腕に点滴、口に酸素マスク、背中には麻酔、おまけに尿管まで刺さってる状態にようやく気づきました。

看護師さんが「どうですか?」とお伺い。

だめもとで「あの、口の中が乾くんですが。」と言うと、吸いのみを差し出し、「少しなら飲んでもいいですよ」と言ってくれました。

この時「白衣の天使だなあ」とどれだけ実感したことか。

あわやごくごく水を飲んでしまうところでした。


彼女は枕元に吸い飲みを置いてくれました。

しばらくすると、寝返りが打てるようになり、爆睡に陥るまでに2~3回ほど、自分で手をのばして吸い飲みを手にして水を少しずつ飲みました。


入院している中で、この日が唯一、最初で最後によく眠れたのでした。