シスタのミニミニごりんたん② | まゆみのソリロクィ

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イギリスでハリポタ生活!?イングランドの魅力満載♪



シスタの担当した競技のなかで、一番印象に残っているのは競泳です。
オリンピックでなければ、なかなか観る機会はないと思う。


会場はここ、「工事が間に合わずまさかの屋根がないせいで、
アテネの照りつける太陽の直射攻撃で
シスタが生死を彷徨った」競泳プールだ!!


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本当に死ぬかと思った。屋根は・・・屋根はつけてほしかったなー!


ところで報道陣の朝は早い。
まだ選手も来ていないうちから、機材や段取りのチェックなどをします。
しかしこれも程度問題で、競技開始から逆算してこんなに早く
「念のため」会場入りしているのは
私の知る限り日本チームだけでした・・・。
お隣のオーストラリアなんで、大体開始一時間前くらいにふらっと現れた。
先が長いんだし、体力温存のためにもそれが得策だよ、と思ったのはさておいて。


こちらが報道席。


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ここにPD(プロデューサーディレクター)さん、
解説者さん、通訳(わたし)の3人一組でかけます。
解説は大体鈴木大地さん。気さくな方でした。


午前中は予選です。ここを勝ち残らなければ、夜の決勝に進めません。


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試合前、ゆっくり体を慣らすようにウォームアップをする選手たち。
さすがのフォームで、太陽の光を受けて光る水面と静かに飛び散る水の音、
その中で優雅に泳いでいる姿をみていると、
しかしその同じプールで試合が始まった途端
耳にひとつ膜が張ったような、肌に刺激がはしるような、
あのギリギリの緊張感に包まれるなんて想像できない。


かくして夜の決勝選。


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陸上とちがって、水泳は短距離でも最初はゆっくりに感じます。
人間は水の生きものじゃないから、やっぱりそこまで瞬時に加速できるわけじゃない。
この競技は何をおいても水の抵抗との勝負なんだと、目で見てわかる。
水からすれば、人間はそこにいるべきものではなくて、ただの侵入者で、だから
水のすべてに抗われて、抗われて、それでも前に進んで、それも早く。誰よりも早く。
その日、その瞬間に、水を制して受け入れられた者が勝つ。


ゴール前、全てを振り絞って苦しそうに息継ぎをする選手をみるたび、
止めているわたしの息を分けてあげたかった。


最後のターンが決まると、会場の歓声が悲鳴に近くなって、
すべてがスローモーションになるような、
あの不思議な加速感の果ての勝利、そして敗北。
水泳のゴールの瞬間は、選手も、報道陣も、すぐには結果がわかりません。
一瞬の混沌の後、確信する結果。
もしかすると、競泳選手は他のどんな競技の選手よりも孤独かもしれない。
水の中では周りが見えないのだから。


アテネで圧倒的な強さを見せたのはイアン・ソープ。
そして感動の北島康介。
ロンドンで3冠達成をぜひ・・・!


ところですっかり競泳会場が好きになったわたしは、
仕事の合間にも足繁く通いました。


あるときはウォーターポロ!


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そして日本も奮闘したシンクロ!


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わたしのオリンピックの記憶が、塩素の香りとともにある所以です。