
巌徒海慈(ガント カイジ)

「や、や。最近どう? 泳いでる?」
好々爺とした雰囲気と圧倒的な重圧感でユーザーを翻弄したのがこの男…DS版逆転裁判シリーズ第一作目『蘇る逆転』に登場するガントである!!
地方警察局長という警察のトップの一旦を担う立場。その暑苦しいオーラとフランクな振舞いから、一見ただの優しいじいさんに見える。が、しかし……

「黙れ、と言ったんだよ。ボクは」
彼こそが逆転裁判第一シリーズにおける実質的なラスボスであり、
『蘇る逆転』において一人の検事と一人の捜査官を殺害した真犯人。
自身に疑いが向けられた瞬間、柔らかかった雰囲気は一変…凄まじいカリスマ性と尋常ならぬ圧迫感を遺憾なく発揮し、成歩堂と御剣を法廷界から抹殺せんと追い詰めてくる。
何度「異議あり!!」と追い詰めようとしても、余裕の表情をなかなか崩さない。シリーズ中、最も動揺リアクションを見るのに時間を要する相手。
本性を曝け出してからは惜しげもなく権力をかざし、証言の拒否や法廷でのルールの穴を突いた戦術を披露。特に有名なのは、逆転裁判ユーザーの心理を利用した即死トラップだろう。
逆転裁判というゲームは尋問によって少しでも多くの情報を引き出し、証拠品の提示を求められた場合は証拠品をつきつけることで、一見不利な状態から逆転への突破口を見出す…というのが通例なのだが、
とある場面において彼の言葉通りに証拠品を提示してしまうと、その場で裁判終了。トラウマ級の演出と共に強制バッドエンドを迎えてしまう。
このように、法廷のルールとユーザーの心理を突いてくる戦術を用いてくるのは、シリーズでも彼のみだ。
…が、それゆえに、即死トラップを乗り切ってからの逆転劇は鳥肌モノ。ようやく油断し始めるガントと、成歩堂の不敵な笑みが法廷とプレイヤーのボルテージを最高潮にまで上昇させてくれる。
警察局長という地位と相応のカリスマ性と知略…そして、悪人として圧倒的な重圧感を持つこの男はまさにラスボスと呼ぶに相応しい。信念を貫き通す度胸も持ち合わせていて、実に戦いがいのある男であり、シリーズ最強の敵としてユーザーからの評価も非常に高い。
ネタバレから入ってしまっても、彼を追い詰めていくこと自体がこのエピソードのなによりの味である。
この記事を読んだアナタがもし逆転裁判をプレイしていないのであれば、ぜひとも3DS版『成歩堂セレクション』を手に取り、シリーズ最強の敵に挑んでほしい!!
カリスマ性:5
知性:5+
残虐性:4
法廷戦術:5+
イカレ具合:3