みなさんは、電子オルガンの『エレクトーン』という楽器をご存知ですか?
「なんとなく名前は知っているけど、実際に演奏しているところは見たことがない。」
という方が、筆者の周りには多くいます。

この「エレクトーン」という楽器は、あの世界のYAMAHAが1959年に生み出した電子オルガンの名称(登録商標)です。
その歴史は63年と楽器としては短く、今も時代と共に最新のテクノロジーを駆使して進化を続けている、日本の楽器です。

ぱっと見ると、ただの鍵盤楽器に見えますが、その本体の中にはなんと「およそ1000種類」の楽器の音色が内臓されており、奏法も両手両足を駆使して行うなど、かなり特殊な楽器です。そのため、複数人いなければ成り立たないオーケストラやビックバンド、雅楽やロックバンドや聖歌隊まで、ありとあらゆるジャンルの音楽を〝たった独り〟で演奏することができます。

今回は、そんな魔法のような楽器「エレクトーン」と、ご葬儀で出会った知人の体験談をお話します。

 

 

 

初めて出会った「エレクトーン献奏」 

 

これは、叔父の葬儀に参列した知人の体験談です。

 

開式前、祭壇に飾られた叔父(故人)の遺影を眺めながら、家族(遺族)みんなで叔父との思い出話をしていました。
すると、ゆっくりと心に染み込んでくるように、優しい弦楽器の音色がフェードインしながら流れてきました。

音の出所を辿るためにあたりを見渡すと、会場の一番後ろに1台のエレクトーンに座る奏者の姿がありました。
『そういえば、今日は生演奏が入っていると言っていたな。』
そこでようやく思い出し、音色や音量に心地よさを感じながら、何気なくその演奏を聴いていました。

受付で配布された式次第を見ると、はじめのナレーション(略歴紹介)の後と、弔電後に「献奏」と書いてありました。

 

知人は「献奏」という言葉を、この時に初めて聞いたそうです。

 

式前に司会者より「献奏は〝故人に思いを馳せる時間〟」「故人様が生前お好きだった曲を捧げる」と説明があり、CDでも流すのかな?と思っていました。

曲目は、ショパンの「ノクターン」。
演奏が始まったと同時に、私は度肝を抜かれました。

生演奏だったのです。美しいバイオリンの旋律とピアノの伴奏が聴こえてきて、思わず2名の奏者がいるのではないかと、振り返りました。

そこには、さきほどと変わらず、電子オルガン1台に奏者が1名座って演奏をしているだけでした。
しかし、前を向き目を閉じて聴くと、まるで何人もの奏者があらゆる楽器で演奏をしているかのように聴こえるのです。
「こんなに本物さながらの音が出せるのか。」
という驚きはさることながら、故人が生前〝1番愛した曲〟を聴いていると、思い出が走馬灯のように頭を駆け巡りました。

 

 

 

葬儀式に合わない「六甲おろし」の献奏 

 

1回目の献奏が終わり、2回目の献奏がやってきました。
曲は、故人が生前、熱狂的に応援していた阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」。

 

いくら叔父が好きだったからとはいえ、さすがにご葬儀には元気が良すぎて合わないのでは?

こんな曲を流して大丈夫なの?

と心配がよぎる中、演奏が始まりました。

なんと聴こえてきたのは、皆が知っているラッパや笛を使った元気いっぱいのイントロではなく、ピアノとストリングスの、なんとも寂しげな「六甲おろし」でした。
曲の終盤は、オーケストラで壮大に、そして感動的に締めくくられ、まるで叔父の人生を物語っているようでした。
メロディーは確かに「阪神タイガース」なのに、この“偲ぶ場”にしっくりとくる、ふさわしいアレンジになっていました。

雰囲気は壊れるどころか、会場内は鼻をすする音や、涙を拭う参列者たちの姿に溢れました。
これには、普段あまり涙しない私も、思わず涙してしまいました。
流れてくる「六甲おろし」の音楽と共に、ユニフォームを着て、嬉しそうに甲子園へ通う叔父の姿や、テレビの前で一喜一憂する姿、勝った時に大喜びをしていた叔父の姿が、曲と一緒に思い出されたからです。

この時に、“献奏”が創り出すその雰囲気の素晴らしさを思い知りました。

 

知人は、「エレクトーン奏者」のことがすごく気になり、

閉式後、ホールを出る際に、演奏を続ける奏者を見てみたそうです。

 

演奏姿を見て、さらに驚きました。
手元にある2段の鍵盤と足元にある1段の鍵盤、計3段を使って全身で演奏をしていたのです。

ぱっと見ただけだと、電子ピアノやシンセサイザーとなんら変わらない楽器に思えますが、あらゆる楽器の音色は、それっぽく作られた電子音ではなく、本物と聴き分けられないほどリアルでした。

 

聞けば、世界中に存在する1000種類もの楽器や効果音の音色が内蔵されているとのことで、これを3段の鍵盤=手足を駆使して演奏しているというのです。私は、すっかり魅了されてしまいました。

あれから、テレビで「六甲おろし」が流れる度に、叔父の葬儀で流れた〝叔父のためだけの感動的な「六甲おろし」を思い出し、同時に叔父の姿がリアルの蘇ります。

叔父との最期の時間(葬儀)に、エレクトーンでの「献奏」があったことによって、今でも叔父との良き思い出として心に残り続けていることを、心から感謝しています。

 

知人は、そう笑顔ながらに語ってくれました。

 

 

「エレクトーン」の魅力は体感しないとわからない 

 

冒頭でも言った通り、「エレクトーン」という楽器の名は聞いたことがあるが、その演奏(音色)や弾いている姿を実際に見たことがない、という方は筆者の周りに多くいます。
またそんな方々には「シンセサイザーやキーボードと何が違うの?」とか「電子ピアノで十分でしょ。」と言われることも多々あります。

しかし「エレクトーン」という楽器は、何度も言うように、シンセサイザーやキーボード、電子ピアノとは違い、

・圧倒的な「音色の内蔵数」

・他の電子楽器と比較した時の「音質のリアルさ(表現力)」

3段鍵盤によって「1台での完結 (複数台の楽器が不要)」が可能

な楽器となっています。

 

だからこそ、どんなジャンル、どんな楽器編成のご依頼にも、素早く確実に対応ができるのです。

しかしこれは、実際に演奏している姿を“ 生で見て 〟〝 生で聴いて〟もらわないとわからないのです。
そこが筆者としても悔しいところ。

本日お話したエレクトーンの魅力は、まとめると以下の通りです。

・1000種類の楽器の音色が内蔵されているため、どんなジャンル・楽器編成の音楽でも演奏が可能
・葬儀に似つかわしくない楽曲でも一夜で、その場にふさわしいアレンジにすることが可能
・分解組立式の機種があるため、手軽に持ち運びが可能で、非常にコンパクトで、奏者も1人のため大袈裟にならず、小さな会場にも最適
・3段の鍵盤を操って全身で演奏をする姿は、視覚的にも楽しめる


この「エレクトーン」という楽器に興味を持たれた方にはぜひ聴いて、目で見て、体感してもらいたいです。


by スタッフ

 

 

 

お知らせ

 

【お知らせ】

「エレクトーン献奏アーティスト 中村麻由」のイベント出演が決定致しました。

 

 

★チケットのお求めは、下記メールか電話にてお問い合わせください。

 主催会社 株式会社トゥー・マウンテンズ

 電 話:03-5731-8605

 メール:info@two-mountains.jp

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関連リンク

 

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▼コーポレートサイト

 

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