ブラジルの治安については、リオオリンピックの時期に、日本で様々なメディアが
一部地域の状況や出来事を切り取って、さも、ブラジル全土での実態かのように報道していたように思います。
でもブラジルはとても広い国です。
地域によって治安も情勢も雰囲気も住んでいる人々の様子もかなり異なります。
確かに、リオの日本領事館からのMLにて、毎週のようにリオでの邦人被害についてお知らせを受けていました。
リオは、大都市な上に、市街地とFabeiraと呼ばれるスラム街が隣接していたり、
空港から市街地へ向かう道路が幹線道路1本のみ、といった様々な街構成の影響もあり、
他のブラジル都市部と比べても、危険地域が多いようですが、
それでも私はリオに住んでいたことは無いので、
何とも言えません。
領事館からは注意喚起があるから、行くのであれば覚悟を持って・・・としか。
ただ、この情報がどれほどの日本人に役に立つかわかりませんが(笑)、
ミナスジェライス州 の イパチンガ という街については、
約3年間住んでいたので、ある程度の様子をお伝えすることはできます。
以下、小さな子供を持つ母目線での、イパチンガという街についてのリポートです。
本当は家の周辺の写真でもあればイメージしやすかったのでしょうけれど、
写真を撮るようなこともなかったため、有力な視覚情報が少ないです・・・
近所を散歩していたときの写メです。
犬を散歩させる人がいたり、わりと平和です。
歩いて数分の所に、ドラッグストアやPadalia (パン屋)や、
小さな文具店、アイスクリーム屋や、微妙なカフェなどがあります。
ちなみに、都心部は別として、ブラジルのこんな田舎にはもちろんコンビニは無し。
パン屋さんである、Padaliaというのが、各地区に最低1つはあり、
それがコンビニ的な役割を果たしています。
だいたいどこのPadaliaも、奥にパン類と、ちょっとした生活用品が置いてあり、
手前に軽食を提供しているカウンター(イートインもテイクアウトも可)、
レジ横にアイスキャンディーやジュースの冷蔵庫、
レジ後ろにタバコ等。
生活用品は、トイレットペーパー、キッチンペーパー、ラップやホイル、生理ナプキン、洗濯洗剤なども種類は少ないですが置いてあります。
あと、スイミングスクールと音楽教室(ドラムレッスン)も、
徒歩圏内にあったので、歩いて連れて行っていました。
ただ、いくら田舎の小さな街でも、日本のように平和ボケで歩くのは少し危険です。
実際、自宅周辺でもときどき拳銃を持った強盗が出没し、
被害も出ています。
よくある手口は、バイク二人乗りで現れ、拳銃で脅しながらバッグを渡すように言ってきます。
もしも、遭遇してしまったら、騒がず、おとなしく指示に従って、
バッグを差し出す以外ありません。
抵抗したり騒いだりすると、バンッ!です。
警察も大して動いてくれないので、盗られたバッグは戻ってきません。
なので、こういった被害を未然に防ぐためにも、
近所を歩くときは、なるべくバッグを持たないのがオススメです。
私は、ポケットの中に、鍵とスマホと必要な分だけのお金を直に入れて、
習い事のときは、明らかに子供のお稽古バッグです感丸出しのバッグだけであとは手ぶらでした。
ところで、日本には当たり前のようにある、「近所の公園」ていうのが
ブラジルにはなかなかありません。
あったとしても、あまり安全ではないので、そこで遊ぶのはオススメできません。
でもそれって、小さい子供がいる家庭的には困りますよね。
そこで、ブラジル人の金持ち家庭や、駐在員たちが利用しているのが、Clube(クルビ)と呼ばれる、会員制の有料施設です。
各地区にだいたい1つはあるクルビですが、どこも入会金と月額料が必要です。
どこのクルビにも、プールと公園が最低限あります。
後は、テニスコートがあったり、フットサルコートがあたり、
シュハスコ(BBQ)が出来る設備があったり、クルビよっても特色があります。
ウォータースライダーやキッズプールがあるところも有り。
うちが会員だった、自宅から1kmちょい程のところのUSIPAというクルビには、奥の方に動物園も併設されていました。
クルビ内には会員と、その会員が招待した人以外は入れないので、安心して過ごすことが出来ます。
敷地も広くて、車も入ってこないので、自転車の練習にも最適!と思えるのですが、
残念ながら、どこのクルビも自転車の乗り入れは禁止です。
娘は5歳になって間もなくブラジルへ渡航したために、
自転車の補助輪外しの練習に取り組む時期だったのですが、
練習する場所が限られていて困りました。
自転車の練習も主に、この自宅前の道路でした。
袋小路になっている道なので、それほど交通量も多くなく、
なんとか練習出来ましたが、
かなり神経尖らせて車が来ないか見張っている必要有りです。
道路以外で、唯一、自転車の乗り入れが許可されているのが、
Parque Ipanema パーキ イパネマというイパチンガで一番大きな公立の公園です。
ここは、会員制のクルビではなく、誰でも出入り出来る公園です。
スラム街の人々も普通にフラフラしています。
決して子供から目を離せませんし、
日本人だけで行くと異様に目立つので、なるべくでしたら、
ブラジル人のお友達と一緒に行くのがオススメです。
安全に自転車にも乗れるし、遊具も多く、景色も美しい公園です。