今日は夜行列車でハバロフスクまで向かうのでそれまでは観光。中国で作ったルーブルが昨日の乗合タクシーとケバブでほぼ底を尽きかけているのでまず両替をしに中心部へ向かう。
ヨーロッパ風の街並みが続く。ウラジオストクはコロナ直前の一瞬、日本から最も近いヨーロッパとして流行りかけた時期があった。2020年からはANA.JAL共に直行便の就航が決まっていたのだが、現状はお察しの通りである。その名残で街中に日本語表記の土産物屋などが点在しているのを見ると、なんとも言えない気分になる。
日本語表記の一例。
レートのいい両替屋で250$ほど換金。クレカが一切使えないので、全て現金で出国までやりくりしなければならない。ただホテルやタクシー、航空券のサイトはクレカが使えるので、出国だけなら容易ではある。
パクロフスキー教会。ウラジオストクの代表的な教会である。どうせこの正教スタイルの教会は今後十数日見続けるので今回は軽く流す。
歩いて潜水艦博物館へ。旧ソ連海軍の潜水艦の内部を使ってその頃の事物を展示している。さらに歩いてケーブルカー駅へ。
ウラジオストクに昔からあるケーブルカー。現金44ルーブル(66円)。当然のように中国人に間違われる。
山頂駅から少し歩いたところにある鳩の巣展望台。金角湾とそれにかかる金角湾大橋という、THE・ウラジオストクな光景を見ることができる。ウラジオストクのロシア語の意味は「東方を征服せよ」である。不凍港を求めたロシアは清末中国の混乱に乗じて沿海州を割譲させた。その結果、寒村にすぎなかったウラジオストクはロシアの貴重な不凍港として発展することになる。知識として知っていても実際に真冬でも凍っていない港を見ると少し感動した。
降りて下の道からバスに乗ってルゴバヤ市場へ。
市場内のRosticsで昼食。カップがネタバレだがこれはKFC撤退後に現地で勝手に運営されているKFCモドキ。スパイシーチキンバーガーのセットを頼んだ。
市場を少し歩いた後、市場前からウラジオストクに一系統だけ残ったトラムに乗る。新型車に交換済み。
工場に工業団地というソ連らしい終点の光景。中心街に引き返して沿海州博物館へ。
沿海州の歴史が学べる博物館で入場料は500ルーブルとちょい高め。これは沿海州がロシア領になった後入植してきた中国人が持っていた麻雀牌らしい。民族多様性に富んだ都市だったがソ連時代は軍港に指定されて閉鎖都市となり、電車で5時間のナホトカがソ連の玄関口だった。ロシアになって観光客も増え、これからという時に例のアレコレである。浦塩の未来はどうなるのだろうか。
ウラジオストクの駅から近郊電車に乗ってみる。
これでさっきも行ったルゴバヤの国鉄駅まで行く。到着後は近くにあるキタイスキー市場を適当に見て周り再度中心部へ。
スタローバヤというソ連式食堂で夕食。ショーケース内にある食べたいものを適宜頼んで盛り付けてもらう形式の食堂。料理の様子が一目でわかり食べたいだけ取れる素晴らしいシステム。しかも安い。サラダとシチュー、雑穀、小さいピロシキとジュースで400ルーブル(600円)ほど。宿で荷物をピックして駅へ。
乗車するのは5列車「オケアン号」ハバロフスク行き。20:01ウラジオストク発、ハバロフスク到着は明朝8:40分。
ウラジオストク駅にある9288のキロポスト。これはモスクワからの距離を示したもの。これを0になるまでたどって行く。
編成の先頭。夜汽車の雰囲気が素晴らしい。今回は4人個室を選択。同室は静かなおばさんで快適だった。