疲れる1日だった。
7:30にホテルをチェックアウト。綏芬河の街を歩く。
国境の街だけありロシアの物産を売る土産物屋がやたらと多い。が、これからそのロシアに行く身としては特に惹かれるものでもない。適当なところでタクシーを呼び、駅に向かう。
これは数年前に町外れにできた新しい駅。昔は街中に駅があったらしい。中国鉄路の大半の列車はネットから予約できるがこの列車だけは別で、現地で切符を買わなければならない。というわけで、駅の中にある国際列車売り場で切符を買う。
国境を越える一駅で96元(2000円)で高い。ただ中国でも珍しい紙の切符がもらえるのは良い。
時間があるので国際バスターミナルにも行ってみる。
列車は国境を超えてすぐのグロデコヴォ止まりかつ、1日一本しかないが、バスは何本もありウスリースク行きや、ウラジオストク行きなどもある。当然バスの方が便利なのだが今回使用するロシアのビザの関係上、鉄道での国境越えしか不可能なので、鉄道を使う。なぜそんな制度なのかはロシアに聞いてください。
国際列車なので乗車前に出国審査がある。中国人とロシア人以外が乗ることはほぼ想定されていない列車なのでパスポートを見せた途端係員が集まってきて、別室取り調べとなった。ロシアでのプランや職業などを30分ほど聞かれた後で釈放、出国する。
国際列車は4両の硬座席を連ねた列車。
車内はこんな感じ。中国観光から戻るロシア人とロシアに遊びに行く中国人でまぁまぁな乗車率。
9:51に綏芬河駅を出発。9時に出国審査は締切なので全員 1時間弱は車内で待っていた。警笛を鳴らしながらゆっくりと出発。
国境地帯は線形も悪いので、ずっと30-40kmぐらいのゆっくりした速度で進んでいく。
当然民家もなく無人地帯。
トランプに興じる人民の方々。
ロシア沿海州時間の13:30、列車は終点、グロデコヴォ駅に到着。北京時間では11:30なので一駅に2時間余りかかったことになる。沿海州時間は中国と2時間の時差があり、日本よりも1時間早い時間を使っている。
駅でロシアの入国審査。ここがこの旅一番の鬼門であることは覚悟していたが、やはりそうなる。2時間あまり別室に拘束され様々な質問を浴びせられた。曰くお前はスパイか?武器を持っているか?ロシアーウクライナの紛争についてどう思うか?どうしてこんなに尋問されてると思う?などくだらないものが大半。答えるたびに責任者のような奴がタバコを吸いながら口をへの字に曲げて、バカにしたように笑うのが非常に腹立たしかったが、適当にかわしながら答えて、なんとか入国。入国後に英語の通訳をやってくれた女性の警察官に現状を謝られた。
グラデコヴォ駅にある注意掲示。どう見ても日本の新幹線がモデル。
ウラジオストクに泊まると言っていたら警察が乗り合いタクシーを呼んで(おそらく行動を管理する目的もあると思われる)値段交渉までやってくれた。
旧ソ連圏でお馴染みのやつで、後部座席に三人詰め込みである。
明らかに日本の中古車で、右ハンドルかつエコモードの表示がメーターの横に出ていた。グロデコヴォからウラジオストクまでは3時間弱ほど。旧ソ連圏のご多分にもれずこのドライバーも無茶な加減速を繰り返すので当然酔った。20:00前にフラフラの状態でウラジオストク着。駅前でまだやってた屋台でケバブを買って泊まるホステルまで10分ほど歩く。ホステルはとても綺麗で快適だった。中国を抜けたので便器が洋式になったのは嬉しい。