丙午年に入り最初の講義に行ってきた
今年度から新しいシステムへ移った関係で
講師のほぼど真ん前、1列目のお席に着席
講義が始まり暫くすると
塾長が突然わたしに話しかけてこられた
「その足どうしたの?
左足はサンダル?
右足はパンプスなの?」
某「ガラスの仮面」月影先生ばりのロングスカートの裾からは足先が
そして床に置いた松葉杖とが視界に入ってこられたようだ
左足骨折と右膝を縫ったことをお伝えすると
少しの沈黙のあとで次のようにおっしゃった
「足の怪我は『このまま進むと違う方向へ行ってしまうよ』というお知らせ現象だね
んー…ラッシュ(rush)し過ぎたのかな
そういうふうに『おりてきた』
ゆっくり進みなさい
ゆっくり歩きなさい
そんな意味かもしれないね」
いつも赤だのピンクだのそんな色の服ばかり着ていたわたしが
病院からレンタルした青色のサンダル以外すべて黒に包まれている
すべてが停止したような気がした
確かに塾長のおっしゃる通りかもしれない
いつも余裕がなかった
時間も気持ちも
しかし自覚がなかった
怪我をして良かったなどと思わないけれど
「タダで立ち上がるものか」
「この経験を無駄にするものか」
とさえ思っていたことにも気付いた
なるようにしかならないことも世の中にはあるというのに
ギブスが外れるまであと約3週間
膝の抜糸まであと数日
果してわたしは
「ゆっくり」を身に着けることができるのだろうか
