わたしは会長から頂いたメールに心から感動した
 
 
 
でも
心の底では完全に受け入れることができずにいた
 
 
 
何故ならば
「欠けて」「朽ちた」バストという現実に対して
手術前の丸みを帯びたバストの残像が見えていたから
 
 
 
「ランジェリーセラピストの資格まで取ったわたしのバストは何故こんな事態になってしまったのだろう
でも嘆いても何も変わらない
これをただ受け入れるんだ」
 
 
 
そう自分に言い聞かせても
それまで身に着けていた華やかなブラジャーを一切纏うことができず
変わってしまったバストのその姿を健気に思うのと同時に
どうしようもない切なさと
失った悲しみが幾度となく押し寄せた
 
 
 
ビジュアル的に変わってしまったこと
それに対して感情が追い付いていないこと
それが何よりもつらかった
 
 
 
「その感情すらただ受け入れ味わい切ることです」
 
 
 

塾の先生はそう常におっしゃるのだからと自分で自分を励まし
それしかできない時間を過ごすしかなかった
 
 
 


 






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