母の小学生時代の同級生から
わたし宛に暑中見舞いの葉書が届いた



直筆の手紙を頂く機会がめっきり無くなり
いまでは貴重なもののように感じる



母とそのかたは長く文通をしており
母が亡くなってからは
何故か季節の挨拶状がわたしに宛てられるようになった



長きに亘り母との友情を育んでくださった上に
わたしのことも案じてくださる



もしかしたら
わたしに母を見ていらっしゃるのかもしれない



わたしは
母のように
行動的でも社交的でも愛情深くもないけれど



その涼やかな葉書を手に取った瞬間にふと
「このやりとりはそう長く続くまい」
そんな言葉が浮かんだ



こういう直感は当たらないで欲しいと願う



いずれ人は旅立つ



それがいつなのかはわからないが
またお便りを頂けるのを待ちながら
返信の葉書を出した