お直しに出すブラジャー数点を携え
予約日にお店を訪問した



「確かにアンダーが伸びてるね
このヒトは右○cm左□cm詰めましょう」



アンダーを詰める為のフィッティングを
次々とオーナーにおこなっていただく



仕上がったブラジャーを
再び身に着けられるようになるためには
一体どれくらいの時間が必要なのだろう



ぼんやりとそんなことを思った



手術をすれば
これまで通りのワイヤーが入ったブラジャーは身に着けられないだろう



まだ切ってはいないけれど
母もそうだったし
ネットで見掛ける体験談にも漏れなくそう綴られている
わたしだけがそれを免れることができるとは到底思えなかった



これまでの「当たり前」がそうではなくなる
それがどういうことなのか
少しずつ現実味を帯びてきた



たとえば
大好きな色とりどりのブラジャーを身に着けられなくなる



わたしは
切なくてたまらなくなった



「当たり前」を手放すのには少し覚悟が必要だった





 






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