「Sybaris」



ゴールドに輝くそのロゴを見たわたしは



「また来た…」
と思いました
2度目だったからです



そして
「このブランドのブラジャーとの出会いは運命なのかも」
諦めにも似た感情が湧きました



わたしの背中側から
わたしを抱きしめるようにフィッティングをしながら



「あなたに合うブラジャーは
いまウチの店にはコレしかないの」



オーナーは
そう私に話しかけてくださいました



初回訪問時に纏った白いブラジャー
あれとよく似た着け心地でした



華やかで華奢で
だけど
驚くほどしなやかなのに強い



Sybaris独特のバストラインを描くわたしが
鏡の中のわたしを見つめます



キレイだと自然に思えました



続けてオーナーはわたしにこう仰るのです



「ウチの修行ブラはとてもイイコだけど
寄せることと丸みを作るのが得意なのよ

あなたにはただ丸いだけじゃない
『意思ある胸』を持って欲しい

それはSybarisで作られるの

それから『情緒ある脚』も」



ねえ
わたしを連れて帰る覚悟は決まった?



ブラジャーにそう問われた気がしたわたしは
お揃いのタンガと
ガーターベルトと
ストッキングを買いました



もう二度と戻れない扉を開いた瞬間でした




 





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