目的信託とは、受益者の定めのない信託で、委託者が、一定の目的のために財産の使い道を受託者に指定する信託です。


この一定の目的については、旧信託法では、慈善活動や学術振興など、公益を目的として設定される信託に限定されていました。


改正信託法では、公益目的にとどまらず、委託者の様々な目的のための信託が設定できることとなりました。


例えば、

・特定の研究のために母校へ財産を信託

・奨学金を給付するための信託

・自分のペットの飼育のための信託

・子供がいない場合にお墓の永代供養を信託

などといった目的を伝えておけば、受託者がその目的に合うように資産を運用し、受け取り手を決めたり、目的のために資産を使います。


ただし、長期間にわたって財の流通が固定されるのは好ましくないため、目的信託の有効期間を20年間に限っています。

また、目的信託の乱用防止のため、受託者を、信託銀行など政令で定める法人に限定して認めることとされています。


国に税金として納めても、使い道までは決められませんし、遺言で相続人に寄付をするように強制することも難しいところがあります。

目的信託の活用により、個人の遺産処分の選択肢が広がることになりそうです。