昭和アニメのリメイクニュースですっかり飛んでましたが

先日見に行った映画「ルックバック」の感想です


以後ネタバレが含まれる部分があるかもなので

未視聴の方はご注意を



冒頭に貼り付けた動画 映画の予告ですが

これだけでもう泣きそうになります


原作は「チェンソーマン」で知られる藤本タツキ先生が 

ジャンプラで配信されその後単行本でも発行されたものです


以下ネタバレ




あらすじは

藤野と言う漫画を描くのが得意な女子が学級新聞の4コマ漫画でクラスメイトから

絶賛され本人も満更ではない様子

そこに藤野が担当してる漫画の一枠を

隣のクラスの不登校児 京本も担当することとなり

そこで藤野は京本の子供離れした見事な絵に驚愕するこになります

今まで自分が1番だと思ってたからね

クラスメイトからも京本と比べたら普通と言われる

藤野は悔しさのあまりひたすら絵の勉強をするのだが

結局どんなに頑張っても京本には敵わないと

絵を描くのをやめてしまうのだけど

卒業式の日不登校の京本に卒業証書を届けるよう頼まれて京本の家に行くのだが

そこには何十冊とつまれたスケッチブックが

京本も努力の人でした


ずっと部屋に閉じこもっていた京本だけど

藤野がいることを知ると 部屋から飛び出して

藤野に自分は藤野の漫画のファンだ

藤野は漫画の天才だと打ち明けるのです

自分より才能があると思っていた京本からそんなことを言われ

藤野大喜び 雨の中小躍りしながら田んぼの畦道を帰るシーンは

とても印象的でした


そこからは2人は共に漫画を描き、漫画家デビューし

共に漫画家として歩んでいくのだろうと思われたのだけど

京本がある事件の被害者になってしまう

と言う何とも残酷な未来となります


藤野は自分が京本を部屋の外に出したから…

もし京本が引きこもったままだったら…

と自分を責めていたのですが

それでも過去に戻ることはできない

起こってしまったことを取り返すことはできない

前に進むしかない



そんな内容です

ものすごく端折ったけど



とても印象的なシーンがいくつかあるのですが

あらすじにも書いた雨の小躍りもそのひとつ

漫画賞の賞金で町に遊びにいくシーンがあるのですが

2人が本当に仲良く幸せそうで

この辺りからすでに泣いてましたね

結末知ってると言うのもあるけど

原作漫画ではあっさり読み飛ばしてた箇所を

すごく丁寧に描かれていて2人の表情とか絡みとか

まさに青春を謳歌してるかのような

心に残るシーンでした


ストーリーは静かに淡々とと進む感じで そこで

何度も目にするのが、机に向かって絵を描く藤野の後姿です

背景だけが変わって時間の経過を表す見事な演出や

鉛筆やペンを走らせる音や

この映画は1時間程の短い映画なのですが

全てが見所で感情がたくさん溢れ出してしまう

そんな映画です



作中に出てくる事件は この漫画が発表された2年程前に起きた

多くの才能が理不尽な理由で一瞬で奪われた

あの京アニの事件がオマージュされていると当時も言われてましたが

多分そうでしょう


事件を機に藤野はもし京本と出会わなかった世界線を想像してみました

間一髪のところで得意の空手で京本を助けるのです

命の恩人の名前が小学生の頃大好きだった漫画を描いていた人物だと気付き

想いのうちを告げる

そう、結局藤野はまた漫画を描く世界線に戻されるのでした


もしもあの時

もしもこうしてたら

もしも


当たり前だけど

現実の世界で過去に戻ってやり直すことはできない


藤野はなぜ自分は漫画なんかを描いていたのだろう

描いてたって何の役にも立たない

と描くのをやめようと思った時

京本の部屋を訪れます


そこで見たのは自分を1番応援してくれていた

ありし日の京本のが残したもの


自分は京本のために描いていたんだと

だからまだこれからも描くんだと

京本と2人で考えたであろうプロットやキャラのデザインの連載漫画のコミック本を

藤野が見つめるシーンで号泣


とにかくひっさしぶりに大泣きした映画でしたね


今思い出しても泣ける


この映画を通じて

才能に対する嫉妬や挫折を感じた人もいるかもしれませんね


何のために描いてるの?

と、ただの落書きばばあですら自問することもありますからね

1人でも自分の絵が好きと言ってくれる人がいるなら

やっぱり描いていきたいですね


追記

エンドロールも印象的でした

キャストから名前流れるのが普通かなと思うのですが

これはスタッフが1番上でした

そしてキャストの中に大御所2人の名前が

名も無き役柄で出てきた時はウホッって思わず声が出そうになりましたけど出さなかった良かったゴリラにならなくて