台湾のお正月は旧暦で来る。
毎年違うので、前年に発表される。
お正月が発表される、というのは日本人にとっては不思議だけれど、
中華圏の人々には当たり前のこと。
2012年は1/23(月)。
年貨大街は、そのお正月用品を売り出す市場で、それぞれの都市ごとに場所を決めて催される。
台北は迪化街。いつもは乾物中心の、古い街並みを残す商店街で、夜は夜市になる。
普段は昼も夜も出入りはほどほどだけれど、
1月初めから旧正月までのこの時期だけは、本当にたくさんの人が押しかける。
この動画は1/10の様子だから、まだ人が少ないけれど、
日本に居ながらにして、雰囲気が伝わったら嬉しい。
iPhoneで間違えて縦に撮ったので、少し見にくくて、すみません…。
でも、ちょっとアメ横に似ているでしょう。
アジアの買い出し市場には、少し似た雰囲気があって、初めてなのに懐かしい感じ。
どんなお店があるか、少し寄って見てみよう。
コインチョコレートやグミ、飴などの小さなお菓子を量り売り。
たくさん買えば買うほどおまけしてくれる。
まるでクリスマスの靴下に詰め込むような、きらきらキレイな包装だから、
きっとこれは財宝・お金がたくさん入ってくるように、という願いが込められているんだろう。
これはドライフルーツ各種。
春節のお供えものの一つに、これがあるから、お店の数もハンパじゃなく多い。
本当にたくさんの種類が売られているし、お店ごとに少しずつ味も違った。
これはふわふわとしたまゆだまのようなお菓子。
飴の一種としてのヌガー。砂糖はおめでたいものとして重要な要素。
ナッツやドライフルーツ各種とのいろいろなコラボレーションで、たくさんの種類があって、
堅さもいろいろだから、大きくても食べ飽きない。
私はこれを食べながら年貨大街を歩いた。
これは今回買って一番美味しいと思った、新竹内湾の芝麻棒。
かりんとうにごまをまぶしたようなものだけど、甘すぎず、内側のさくさくしたクラッカーが美味しい。
ちなみに、どのお店も試食は自由。
このように試吃(試食)と書いていなくても、みんな山から一つずつとって味見している。
売り子さんも「看看喔!試試吃!(見ていって!食べてって!)」と声をかける。
ボケボケで見にくいけれど、迪化街名物のからすみももちろん売られている。
たぶん、日本の数の子と同じで、「子孫繁栄」の意味が込められているんじゃないかと思う。
(推測なので、詳しい方がいたらお教えください)
他にも、アワビやホタテの高級食材乾物も多く売られているから、
日本の中華料理店の人は、この時期にここに買い付けに来ると
いい感じで仕入れられるんじゃないかしらん。
奥の方にあるお正月飾り。赤または金がメインで、本当に華やか。
悪い意味ではなく、日本の門松と比べて、文化の一線があるのを見た感じがする。
生き物としてどちらを見て「ああ、おめでたい」と思うかというと、素直に言えばこちら。
もう売り子さんは呼び込みや目立つのに必死。
このような奇異なかぶり物は当たり前で、首から胸にかけて菱形◇にぱっくり開いたsexyお姉さんや、
ばっこんばっこんと玄関先に垂れている布を叩いて気を引いている人も。
私は昼間に行ったのだけれど、迪化街は夜市でもあるから、
夜にはまた違うムードになって盛り上がるのだと思う。
この日私は日本に帰る予定だったので、
台湾ビニ袋定番、赤と透明のシマシマ袋(私はレッドゼブラと名付けている)
←こいつ
ツメツメで一つぶんを買って、「たくさん買ったなぁ~」とほくほくしていた。
でも、帰りに立ち寄ったマッサージ屋さんで、
「なんでそんなにちょっとしか買わないの?!それじゃ年が越せないでしょう!」と言われた。
もちろん私に対しては冗談なんだけれど、もっといっぱいいっぱい、
ここで山盛りたくさんのものを買って帰って、きちんと先祖にお供えをして、
「たくさんものがあってよかった、よかった。先祖にもたくさんのものをお供えできて、よかった。
今年も一年、これくらいのものがそれぞれちゃんとあって、
みんな安心して暮らせるように、がんばろう。」
と家族で思うのが、台湾で幸せな春節の過ごし方なのじゃないかしらと、
ヌガーをむりむりとかじりながら思った。
新年快樂!
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