一週間ほど前に
秋葉原でチラッッと見かけた広告が気になり
その日にチケットを取り
本日行ってきました。
目に入った情報は
Ryuichi Sakamotoの文字と
笙の演奏する方のシルエットと
なんだかモノクロだな、坂本龍一らしいな、
というものだけ。
チケットをとってから気づいたのは
大好きな田中泯さんが出演されていること。
さて内容ですが、
故・坂本龍一の言葉を借りるならば
「パフォーマンスとインスタレーションの境目なく存在するような舞台芸術」
です。
坂本さんが生前から試みていた、
時間の同一性/永続性の否定。
それを音楽という時間芸術で表す。
それが
音・言葉・パフォーマンス・水によって
見事に表現されています。
生きるということの曖昧さ
はるか昔から紡がれてきた命
自然のあまりのおおきさ
その中での人間のちいささ
人が遺した痕跡
また繰り返す時間。
一才の無駄が削ぎ落とされ
非常にシンプルな、
しかし圧倒的な芸術が
舞台、いや、"その空間"で
繰り広げられていました。
そして坂本さんは
その存在で
時間の同一性/永続性の否定を
証明し続けていると感じました。
ずっといて、たまにいない。
たまにいて、ずっといない存在。
上演時間80分ののち
客席の明かりがつけば
果たして夢だったのかしらと
思える時間体験。
2021年の初演を迎え、
コロナ禍を経て3年ぶりの再演。
観てよかった。
本当によかったです。
素晴らしい体験を
ありがとうございました。