もうどれくらい前になるか覚えていませんが、

琵琶湖北部、いわゆる奥琵琶湖にある温泉に泊まった時、

宿からほど近いお寺に国宝十一面観音像があると知って、訪れたことがあります。

 

 私は本当に計画性のない人間で、旅も人まかせ。

結婚してからは、そういうのが得意な夫にすべておまかせしています(感謝)。

だから旅の記憶も定かではなく、

思い出を語ろうとしても、場所や時期を混同したりするので、夫からは連れて行く張り合いの無いパートナーとみなされているようです。

 

 そんな私でもしっかりと覚えているこちらの観音様。

宿でゆっくりしたがる夫に、めずらしく私の方から誘いました。

いつも通り「暇だから行かない?」のノリです。

「国宝なんだもの。見ておこうよ!」と。当然何の下調べもなく。

 

場所は渡岸寺観音堂(どうがんじかんのんどう)というところです。

冬の曇天の午前中だったからでしょうか。

観音堂には私たちのほかに参拝者はなく、

ゆっくり拝ませていただくことができました。

それはそれは美しい観音様で、思わず見とれてしまいました。

今はわかりませんが、当時は間近に三百六十度ぐるりと拝ませていただくことができました。

少し腰をくねらせた、官能的とも言える、そのお姿のたいそう魅力的な事と言ったら!

 

夫に急かされるまで、ゆっくりゆっくり何度も周りながら、

立ち去りがたく過ごしたこと、その慈愛溢れる美しさに心動かされたことをいまだに思い出します。

 

 後から、こちらの十一面観音菩薩立像は日本全国に7体ある国宝十一面観音の中で最も美しいとされる観音様であることを知りました。

 聖武天皇の時代に造られ、戦乱の世には仏徒たちが地中に埋めて焼失から守り、後に掘り出されたそうです。

 平和を祈らずにはいられない今、

古(いにしえ)からの人々の祈りの思いも感じながら、また訪れたいと思う所です。

 

 

 正直、あの時なんの知識も持たずして拝観できてよかった。

前もって知っていたらあんなに新鮮な驚きと感動は味わえなかったはず!

いつも計画と手配を一気に引き受け、旅行に連れて行ってくれる夫には言えませんが

そう思って内心万歳のワタクシですニコニコ

 

今日も最後までお読みいただいてありがとうございました。