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『愛ゆえに母狼は、自分の子に危害を加えようとする者に対してより獰猛になる。人間も一般的に言って自分たちの愛のためには他人に対して残酷になりエゴイストになる。こういった愛が戦争を生み出す。こういう愛が君たちの世界をとても危険な状態にしてるんだよ』
『それも愛なんだよ。ただ低い度数の愛なんだ。われわれはそれを執着と呼んでいる。執着ゆえに、盗んだり、うそをついたり、殺したりする。生き抜きたいというのは一つの愛の形だ。でも、ただ自分自身や自分の家族、小さなグループや自分の属している団体や党や派閥に対してのみだ。悲しいことに、そういった生き方のせいで全ての人たちが命を失う寸前なんだ……それはみな過度な執着の結果なんだよ』
『執着だよ。自分の属する派とその他の敵対した派。執着とは制限された愛のことだ。でも本当の愛に制限はない。今日まで君たちの惑星の人は、執着を通して生きてきた。でも、これからは第三から第四の進化段階へ通過できるよう挑戦しなければならない。もし、どうしても生き延びる事を望むなら、もう執着は乗り越えて、本当の愛に従わなければならない。そのほかの方法はありえないよ。ただ自滅が待っているだけだ。これが宇宙の法なんだよ
まだ分裂したままの状態の世界では、執着は、それなりの役目を果たしている。でもこの分裂が人類全体の生存を脅かさずに済むのは科学的な水準がそれほど発達していない状態のときまでの話だ。そのあとの、ちょうど君たちの世界のような段階の場合には、そのエゴイズムを放棄するか、自滅するか…道は2つしか残されてない。アンバランスでエゴイスティックな愛である執着を放棄しないかぎり、公正で平和な世界を建設することは不可能なんだよ』
『どうしてアンバランスなの?』
『愛には2つの在り方があるんだよ。一つは自分自身に向かう愛、もう一つは他人に向かう愛だよ。空気が入り、出て行く。ちょうど呼吸と同じようなものだ。執着があるとき、吐き出す空気の量よりも、はるかに多く吸い込むようなものなんだ。“全てみんな自分のもの”、もっと自分へ、自分の家族へ、自分の党派へ。そしてその他の他人にはより少なく。これがアンバランスっていうんだよ』
あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ
アミ 小さな宇宙人
の二冊目である
もどってきたアミ より抜粋
飛ばし飛ばしで会話をかなりはしょりまして
アミ(宇宙人)のセリフだけを少しだけ省略して書きました児童書なので実際はひらがなばかりですが、漢字に書き換えました