認知症の母は、孫達から みつ婆ちゃん が縮まって、
みつ婆 と呼ばれている。 昔は、そんなに しゃれた
ジョークなんて聞いたことなかったのに、認知症になっ
てからの母は、言うことがほんとに面白い。
介護保険を受ける為、母の状態を調べに、役所から
係の人が来た。
片足ずつでいいですから、上げてみてください
両足上げたら、いくら私でもこけるがな
ここに置いた3つの物を覚えておいてください
あんたのほうが若いで、自分で覚えときな
ウチに引き取ってからは・・・。
オムツを替えている私の顔を、じーっと見て
タヌキやタヌキやと思っとったら、やっぱり
タヌキやったな。ほれっ、しっぽが出とる
ー―部屋着の短パンの腰ひもが垂れていたー―
ご飯の支度が少し遅れると・・・
ちょっとぉ 私って 腹減っとると思わん?
二人で鏡を見ていたとき・・・
やっぱり、あんたのほうが肌ええな
――ウン、歳が違うでな
せやなぁ あんたとは親子ほど歳が違うでな
――親子やっちゅうん
私がオナラをすると・・・
あれっ、ごめん臭いやろ
洗濯物を干し終わって、母のそばに行くと・・・
あら いらっしゃい むさくるしいとこへ
よう来てくれたなぁ
ー―ここ私の家やんか――
朝、起こしに行くと・・・
おめでとう ええ正月やな
ほとんど毎日がお正月だと思っているらしく、孫達がくる
と お年玉やってぇな と言う。
最近ではもう、孫たちの名前と犬や猫の名前がごっちゃ
になってしまっている(笑)
いつまでも健康で、また面白い話し聞かしてぇな・・・と
願う毎日である。