りくの既読がついた


「ありがとう…俺、生きてていいの?」


返ってきたメッセージにはそう書いてあった


当たり前だよ


生きてちゃいけない人なんていない


そう返したら更にメッセージが返ってきた


「俺は誰からも必要とされていないから…」


その文章を読んだ瞬間


あぁ、この人は私と似ている所がある…


だからかなで達に


散々酷いことされたんだからほっときなよと


何度言われても放っておけなかったんだ…


そう気付いた


孤独…虚無…


自分を必要としてくれる人を求める人間


りくもそうなんだ…


そう思ったら可哀想で…自分を見てるようで…


辛い想いはしたけど救いたくなった


だからりくが話したいと言えば


私は電話に出たしメッセージも返していた


そんな中…また私は傷付く事となった





しほちゃんがりくの相手をしなくなった頃


りくがしほちゃんに一言メッセージを送った


目を疑ったし


今までの私って何だったんだろう…


そう思わざるを得ない内容だった




「あなたは異性の中で1番好きな人です」




あぁ…そうだったんだ…


私ってただの都合のいいポジションだったんだ


相手をしてくれる人がいなければ私


性対象も私


慰めて欲しい時も私


優しい言葉をかけて欲しい時も私


全て私はりくの都合のいい存在だったんだ


それを知った途端


私の中の糸がプツリと切れた音がした







[2023/9/1(Fri)]