こんばんは。

今日も京都は肌寒い一日でした。


最近、目にした感動の物語を。

経営者たちが集まり一年間研修を積み、出来上がった一冊の本。


ある女性の物語です。

彼女は小学生の時、授業参観日が大嫌いでした。

というのも、彼女の家は農家で父親はいつも農作業の合間に作業着のまま、授業参観に現われ、肥料の臭いをプンプンさせ、周りから白い目で見られていたからです。

子供や周りの親からの冷たい視線に農家であったこと自体を恥ずかしく思い、父を恨み、大人になっても認めることができませんでした。


やがて、彼女は都会の大学に進み、洗練された職場で働くんだと一流のレストランに就職しました。

そして、就職し一ヶ月も経たないある日、予約されたご夫婦が来店されました。

先輩は2年前の結婚記念日にこのご夫婦が来られていたことをノートを見て確認し、来られると同時にお祝の言葉を掛けました。


奥様はそのことにとても喜ばれ、

「覚えてくださってたんですね。やはり、こちらのレストランを選んで良かったわ。ありがとう。メインのお料理も美味しいけど、お野菜がとても美味しいので楽しみにしていたんです。」と。


すると先輩は、

「この野菜は契約している農家の方が心を込めて作っておられるものです。自慢の野菜を褒めてくださってありがとうございます。」と。


その時、彼女は父のことを思い出しました。

父も心を込めて喜んでもらえる野菜を作り、私たちを育ててくれたんだと。

それなのに、ひどいことを思い続けた自分。


それから数日後、初めてのお給料日がきました。


レストランのオーナーからはふたつの袋が手渡されました。

ひとつは初めてのお給料、もうひとつは臨時ボーナス。


初給料なのにボーナス?と驚きましたが、オーナーは言葉を添えてくれました。

「このボーナスは今まで育ててくれたご両親に感謝の気持ちを伝えるために使ってください。」と。


彼女はマッサージチェアーをお父さんに贈りました。

もちろん手紙も一緒に。

「お父さん、ごめんなさい。今まで農家であることが嫌でたまりませんでした。でも、今はお父さんの仕事を誇りに思っています。本当にありがとう。」と。


お父さんはその手紙に涙されたそうです。

娘さんが農家であることを嫌がっていたこともわかっていたから、手紙を受け取り、やっと本当にわかりあえた気がしたと。


彼女がこのレストランに就職したのも縁があったからでしょうし、そこでそのお客様と先輩の会話が聞けたのも必然だったのかもしれません。


私がこの本と巡り会えたのにも何か意味があるのかもしれません。

私の仕事は本当に人に喜んでいただくことができているのだろうか?

数字を上げるために無理をしていないのか?


こんなことを確認しながら、誇れる仕事をしていきたいと思います。

巡り会いに感謝しますラブラブ