昨年の今頃。
私はちょうど電車の中で、荷物をまとめて、とある場所に向かっていた。
1年前、卵巣嚢腫で入院した日。
もともとブライダルチェックというもので
婦人科検診を受診して初めて知った卵巣の腫れ。
毎月生理も来ていたし、生理痛というものもほぼない私にとって
「卵巣嚢腫」という言葉も「手術」という言葉も衝撃だった。
医師から「手術した方がいいかも」という言葉に
その帰り、私の頭の中は「手術」という二文字しかなかった、、、
今まで手術なんてものはしたことがなくて(縫ったことは2度ある)
その怖さにどうしても手術を尻込みしてしまった。
しかも入籍1ヶ月前に知った事実。
旦那にも相談したら、旦那はあっけない言葉で
「放置する方がよっぽど怖い。取れるんだったら取った方がいい」と言われ
私は手術する覚悟を決めた。
手術をすると決めたら意外と納得できた。
いつ捻転するや緊急手術になるかわからない爆弾を抱えているより
早く取ってしまってすっきりして新婚旅行に行きたいと。
手術を担当してくれた医師と診察で初めてお会いした時
その優しさと堂々とした姿に「この医師なら任せても絶対に大丈夫」と
東京に来て初めて心から思えた。
手術は当然メスを入れる。
自分が信頼できる医師でないと不安がずっと付きまとう。
でもそれを払拭できるほどの存在感でした。
手術と決まれば検査もあり
自分の体調管理もあり
家族への手術説明もあり、、、
手術を迎えるまでにいろいろありました。
入院するまであまり怖さとかなかったのに
入院した途端に手持ちぶささと落ち着かなさ。
(入院した方ならわかると思うのですが、手術前日は本当に何もすることがないので暇なのです、、、)
旦那は仕事の都合でこの日は来てくれないとわかっていたので
一人で過ごす寂しい夜。
もう明日のこの時間には手術終わってる、、、と思うと
なんとなく変な気もして、、、
いつもの時間が倍以上に長かった。
でも手術日の手術始める前の時間はそれよりさらに長かったけど(笑)
夜は睡眠薬もくれたんだけど私は飲まなかった。
飲んだら朝までぐっすりだったとは思うんだけど
手術前にどうしても朝お風呂に入りたくて。(個室だったので就寝もいつでもよかったの)
しかも水分が取れるのが手術の3時間前までで
薬を飲むとその時間に起きる自信がなかったから。
でもね、、、
ほぼうとうと寝で眠れなかった。
緊張してたんだなあって思う。
朝は5時半に目が覚めてテレビつけた。
元々この日は大雨だと昨夜いっていて。
窓に打ち付ける雨音がそれを物語っていた。
こんな雨の中、しかも通勤よりも早く
家を出なくちゃいけない旦那は大変だろうな、、、と思いながら。
それから水分も多めにとって。
7時すぎに○腸だったから、それまでテレビ見てたけど時間長い、、、
初めての○腸はもうトイレかけこみ(爆)
よく○分は耐えてくださいっていうけれど
あれ、本当に注入されたらもうとてもじゃないけど耐えられない、、、
看護師からは一応1分って言われたけれど
我慢しすぎて倒れる人もいるので
腸内の手術でもないですしあまり気にしないでくださいって言われた。
はい、、、耐えれません、、、(爆)
それから看護師からOKがでていよいよお風呂。
もうお風呂は帰宅するまでは入れない。
それから髪を乾かし、髪も長かったので三つ編み。
もう9時まで長い、、、
旦那は8時半過ぎに到着。
もうその頃には緊張で落ち着かない、、、
旦那にぎゅ~っとしてもらって。
8時55分にいよいよ出発。
どんどん進む手術室(歩いていきます)は隔離された所のようにドアがあり
なんとなく緊張。
自分の名前と血液型を何度も確かめられ
手術室に入室。
でもその時の看護師さんの笑顔と会話本当にリラックスできた。
あと稲葉さんの歌。
ここの病院、自分の好きなCDを手術中
(ただしくは自分が麻酔で眠る前までだと思うんだけど)
かけてもらえて。
部屋に入った時に稲葉さんの声を聴いて心底嬉しかったし落ち着けた。
本当になんか嬉しかったんだよね。
あとみんな稲葉さんネタしてくれたし(笑)
でも会話はしながら手順はみんなすごくいい。
硬膜外麻酔の麻酔科の医師は本当に上手で
痛くもなんともなくて逆にびっくり!
手首の麻酔も、背中からの硬膜外麻酔も、本当にチクリとも痛くなかった。
看護師さんが「ここの麻酔科の医師、痛くないから大丈夫だよ」といっていた事実がよくわかりました。
この看護師さんもここで手術したらしくって。
点滴を流されている時にすでに頭がぽわ~んとしていて
頭が重いような感じ。
しゃべりにくいというか意識はあるんだけどね、、、
それから「今から眠くなる注射いれますから眠くなりますよ」って言われて
それから10秒以上、私意識があったのね。
これってまさか!
私、手術中に起きちゃうパターン?!と思っていた。
その時までは。
「いち、に、さん!!」
「・・・○○さん、○○さん、わかりますか?!」
周囲でいろいろな声が聞こえる、、、
わかる。。。わかるよ。。。
わかっているから・・・。
でも目がなかなか開けられない、、、
声も出ない。。。
だからごくかすかに顔をコクリとしかできない。。。
ぼんやりと必死に目を開けようとするけれど
瞼が重くて、ちゃんと目が開けられない。
頑張って目をあけると
「手術、無事に終わったよ」
旦那の顔と声が見てとれた。
旦那のお母さんもかけつけてくれてて。
二人の顔を見て本当に手術終わったんだと思った。
でもその時に私「いつの間に堕ちた!?」と思ったの(笑)
さっきまで意識あったのに、なんで????って。
当然メスをいれているから傷口はものすごい痛い。
体にはいろいろな装置もつけてあるから、むやみに体を動かせないし
しかも痛みがあるから怖くて動けない、、、
でも、意識が戻って最初に思ったことはそれ(笑)
あと「女優と俳優、うそ演技だ」とも思ったの(笑)
手術終わった後は絶対にあんなに目があかない。
麻酔の効果で本当に瞼あけたくてもあけられないの。
そして私が発した初めての言葉
「寒い・・・」
でした(笑)
手術中は裸なのと術後は熱が出始めるので。
カタカタ震えてめちゃくちゃ寒かったの。
電気毛布やらいろいろなものをかけてもらってようやく温かくなってから
自分の手術が終わったと思ったんだ。
手術は1時間半で終わったらしい。
旦那にいわせると10時半にはもう出てきて
医師から取り出した嚢腫を見せられたらしい。
写真を撮るようにお願いしてたけど
あまりに早かったので準備できなかったって。
オレンジジュースの色の脂肪と
あとは髪の毛と骨があったらしい。
(私も術後、病院にお願いしていたので写真もらったのでわかります)
私が室内の時計を見た時間が10時50分くらいだったんだよね。
本当にスピード手術だったんだなあ。。。と思った。
それにしても痛い、、、
もう鈍痛というか意識がそこにしかいかない、、、
時間1分が本当に長い!
自分はあまり会話できなくても、誰かの話している声は聴いていたい。
それだけで気がまぎれるような気がしたの。
二人が昼食にいった1時間ちょいの時間は
ものすごい長かった。
これでもかっていうくらい。
テレビもつけておいてもらってた。
音があるだけで気がまぎれたから。
でも15時すぎ。
酸素マスクを外す時間になって
ようやく痛みがマシになった。
痛みはあるけれど、さっきのありえないような痛みではなく。
それからようやくうつらうつら眠れた気がする。
その日の夜は痛みも硬膜外麻酔のおかげで元気。
テレビを普通に見られるくらいの痛さだったから。
一晩中テレビをつけたまま、寝たい時に寝て起きたらテレビを見てというスタイル。
個室はこれができるからいい。
私、妊娠しても大部屋は無理だと思った。
そんな手術。
私は腹腔鏡手術だったのでまだましだったと思うけれど
それでも日常生活に負担なく、電車に乗れたのは
退院してからの初めての検診の時。
その時も階段では傷口がつっぱるし
歩いていても普通の速さではあるけなかった。
当然ジーンズとかしめつけるようなものは一切はけなかったし、
まだ普通に下着も身につけれらなかった。
当然後ろから押されると無理だったし。
3週間でようやく日常生活問題なく送れました。
傷口もいよいよ完治してきた時に
あの東日本大震災でした。
手術日でなくて本当によかったと思った瞬間でした。
今も自分の恥骨あたりには傷口がはっきりと残っています。
きっとあの手術を忘れることはないし
手術を経験しても慣れることはない。
でも手術をするなら病院と医師の選択はなにより大事です。
自分が心預けられる医師に手術をまかせましょう。
卵巣嚢腫は1度取って、もう二度とならないとはいえない病気。
女性で卵巣がある限り、一生誰にでもついてまわる病気です。
生理が普通にあっても
日常生活に問題なくても
体には嚢腫を抱えていることも少なくありません。
誰もが「他人事」だと思いますが
自分にそれが発見されて初めて他人ごとではなくなります。
1年に1回でいいので検診はしましょう。
手遅れになると若くても卵巣が残らず
ベビちゃんは授かれません。
私はとりあえずはその心配はなくなりました。
卵巣嚢腫で悩んでいらっしゃる方も多いと思いますが
私は手術したからこそ言えますけど
不安で一生付き合うくらいなら取ってしまった方がいいです。
よく薬で小さくしたとか言いますけれど
医学的には小さくなることはないらしいです。
大きくはなっても。
友人もたった3ヶ月で2㎝も成長したそう。
ある程度大きくなると成長も早いみたいで。
そういうこともあるので、私は手術したこらこそ手術をすすめます。
将来のことも考えてね。