クラウド構築の案件では、仮想サーバやネットワークを含めた基盤部分の費用や設計構築に注目がされますが、実際には「運用」にかかわる部分のほうがランニングコストがかかります。
様々な企業向けのクラウド化を検討する案件の相談を受けますが、この「運用」部分に対しての検討や予算化が甘く、場合によっては全然考慮されていないケースも多く見受けられます。
・システムをクラウド化すると従来のようにサーバを持たなくていいので費用が安くなる。
・クラウド化することによってサーバの冗長化対応はSLAの範囲内で保証されるので、検討しなくてもよくなる。
と思っているのかもしれませんが、そんなことはありません。
まず前にも書いたとおりSLAが保証だと思っている時点で間違っているのですが、仮想サーバがダウンしてデータが吹っ飛んでもクラウドベンダーは一切保証なんかしてくれません。
バックアップ計画は顧客が自分で設計してシステムに求められる可用性要件に従って設計構築しなければいけません。
どういうサイクルで何世代のデータを保存するのか?
データだけでいいのか?
データ復旧に求められる要件は(RTO、RPO)
などなどを決めておかないと必要な費用を割り出せません。
またシステムの監視、監視アラートの受付処理、サーバのパッチ適用、バージョンアップ、設定変更、障害発生時のインシデント処理、復旧処理などなど決めることはたくさんあります。
これをクラウド構築してから考えるのではなく、最初から検討しておかないといけません。
運用設計を後回しにしてしまうと、想定外の費用が後追いで発生したり、場合によっては構成設計から見直さないといけないケースもあります。
クラウドシステムに限らず、この運用設計がシステム化の大きなポイントであることを忘れてはいけません。
プロのSEにはこの運用設計、提案スキルも求められます。