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制服に着替え職場へ向かう。

懐かしさと、緊張でハンドルを握る手は汗ばんでいる。




何もかも失った私はヤケクソだった。

どうして私だけがこんな目に遭うの?

家も、仕事も、また探さなくちゃいけないなんて。




そう。家も仕事も…そうか!失ったなら取り戻せばいい。




私は以前働いていたあのパチンコ店へ連絡し、すぐに復職する事が決まったのだ。




一条と知り合い「こんな仕事は辞めなさい」と言われた、あのパチンコ店だ。

そして一条の家と目と鼻の先の距離で、私が結婚生活をしていた町。




私は失ったものを取り戻そうと言う考えの他にもう一つ、心を強くしていたものがあった。



それは「ストーカー規制法」だった。

私はこれを過大評価していたのです。

見えない壁に守られている様なそんな感覚です。




私が一歩、一条に近づけば一条は一歩後退する。何故なら私に近づくなと警察から警告されているから。




家にひとりぼっちになった一条はきっとパチンコ店にいる。

そこに私が舞い戻れば彼はもうこの店には来れなくなるはず。




だって私に近づいたら警察行きでしょ?

追い出してやる。もう来れなくしてやる。

そして、あなたと別れても私は仕事を取り戻し、従業員や常連さんと楽しくやってますって。そんな姿を見せつけてやりたい。




私の心は前向きどころか邪悪な気持ちでいっぱいだったのです。



イメージ画像↓






これが一条を刺激したことは言うまでもなく、私はくだらないプライドで自らを危険に晒してしまうのです。