ここ数年で音楽ソフトもダウンロードの躍進でCDの売り上げがめっきり落ちてしまいました。

そのCD売り上げの低迷だけを持ち出して音楽業界の低迷とかほざいている人がいますが、それは的がずれていますよね。日本ってあらゆる場面で音楽を楽しんでいる国民です。数字的にも世界第2位の市場だってことが物語っています。

確かに、ネットからの違法ダウンロードが後を絶たず、業界に大きなダメージとなっていることは否定しませんが、それを槍玉にするのも間違っています。コピーガードをかけたがる業界ですが、世界に目を向けるとフリーの動きが主流だったりします。

要は、日本の音楽業界(アーティストではなくレコード会社)って利用者目線で音楽を提供できていないんですよね。それがビンビン伝わってくるから、音楽愛好者にそっぽ向かれたりしちゃうんじゃないですかね。

…って、最近の音楽業界について語るつもりではなかったんですけど…、流れで少しだけ語っちゃいました。

今回のメインテーマに戻りましょう。
私は90年代からCDランキングが大好きで毎週欠かさずチェックしてきました。
最近は、寂しいランキングも多々見られますが、90年代はCDが最も売れていた時代で、毎週ハイレベルな戦いが繰り広げられていて、そりゃもう見ていて楽しかったんですね。
そして、発売日の関係で売れているのに1位を取れない曲も多くあったんですよね。今や、3万で1位を取れてしまう時代ですが、10年くらい前では考えられないことです。

で、これから不定期にCDのランキングと発売日にまつわる豆知識みたいなものをご紹介できたらなと思い、ブログに書いてみた次第です。音楽に少しでも興味があったら面白い話のネタにでもなると思います。

今回は、2000年1月最終週発売のシングルをご紹介。

この週に発売された曲はランキング的に2月第1週になるわけなんですが、まぁこの週は過去稀に見る大激戦だったんです!

[この週に発売された主なシングル]
TSUNAMI/サザンオールスターズ
恋のダンスサイト/モーニング娘。
椎名林檎の2枚同時シングル など

サザンのTSUNAMIが60万overで1位だったんですけど、2位のモーニング娘。も60万売っているんです。さらに、3位、4位と椎名林檎が40万前後の売り上げ。5位には鈴木亜美も初登場で30万近くの売り上げ。6位には先週初登場1位だったL'Arc~en~CielのNEO UNIVERSEが約25万。7位には当時デビューまもない倉木麻衣が赤丸急上昇中で約15万。8位には登場3週目のMr.Childrenの口笛が10万強。9位はこれも初登場THE YELLOW MONKEYがおよそ9万。ちなみに10位は当時異彩を放っていた大泉逸郎の孫。これも7万くらいは売れていました。

どうでしょうか?上位10位の曲だけで1週間200万を超える売り上げ。2位~9位までの売り上げならどれも週間1位とってもいいくらいの売り上げだったんですね。今では考えられない数字が並んでいます。この週についてはCDランキングを掲載してくれている良心的なホームページでも取り上げられていて、ランキングマニアには有名な週なんでしょうね。

にしても、今ではサザンといえば国民的バンドでシングル出せば大体1位というイメージなんでしょうが、当時のサザンってそうでもなかったんですよね。このTSUNAMIの前に出されたシングル:イエローマン~星の王子様~は最高10位程度で売り上げ10万程度と芳しくなく、はっきりいってサザンとしては低迷気味の時代だったんです。
逆に、モーニング娘。は前シングル:LOVEマシーンの勢いに乗って人気うなぎ上り状態でした。ですから、当初の予想としてはモー娘。の1位が固く、そこに椎名林檎辺りが続くのかな…という予想だったんですよね。ただ、サザンのこのTSUNAMIはこの当時TVの人気企画だった未来日記のテーマとして話題にはなっていたので、久々に売れるかもしれないぞという話も聞こえてはいました。そういったバックボーンがあってのこの結果。面白くないですか?誰もがサザン:TSUNAMIの1位は驚いたもんです。

そして、サザンのTSUNAMIはみなさんご存知の通り、この後も快進撃を続け、最終的に約300万もの売り上げを達するモンスターソングとなるわけです。
…が、実はこの後の週にも実は面白いドラマがあったりします。それはまた次の機会にしておきましょう。1回で1週分にしておかないと、延々と話が続いていってしまいますからね。