呼吸も落ち着き、顔だけ見ていると
ただ熟睡しているだけのように見えるお姑さん。
でもタオルケットの下の両足は浮腫み晴れ上がっている。
足に引き続き、浮腫み始めたお姑さんの手。
その指に食い込んでいたのは、指輪だった。
もう痛みは感じないのだろうが、傍から見ると
それは痛々しく、先に気付いて
外してあげなかった事が悔やまれた。
「もう指輪を切るしかない」と思っていたが、
今日仕事の帰りに寄ると
指輪は跡だけ残して無くなっていたので、ホッとした。
何処のどなたか存じませんが(たぶん観技師さんか?)
本当に感謝!!
浮腫みは日々ひどくなってきているが、
いままでにも病院で死期を間近にした患者さんの浮腫みを
見てきているので、これからの進行状態が予想に堅い。
もっと皮膚は弾けんばかりの透明なものとなり、
毛穴からも水が染み出てくるのだ。
他人の患者さんを見ていてもつらいのに、
親族のそんな姿を見なければならないとは……
長男の保育所の卒業式で歌われた歌が大好きだった。
その歌詞にいたく感動し、
その歌のせいで涙を流していたといって過言ではない。
(三男の時には歌が変わっていたので、ガッカリした)
それはこんなような歌詞だった。
(うろ覚えなので多少違うだろうが)
人は誰でも広い心を持っている
どんな空より広い心を持っている
だからもうダメだなんて
諦めないで
信じてごらん 見つめてごらん
君の心よ広くなれ 空より広く広くなれ
空より高く高くなれ
人は誰でも深い心を持っている
どんな海より深い心を持っている
だからもうイヤだなんて
逃げ出さないで
信じてごらん 感じてごらん
君の心よ深くなれ 海より深く深くなれ
海より強く強くなれ
あぁ、今こうして思い出してもジワッと来る。
当時、子供に対する願いとして
「逃げ出さず、諦めず、広くて強い心を持って欲しい」と
ものすごく共感したものだが、
今、自分自身に対しての応援歌のように思えてくるから不思議。