今朝方、患者さんの一人が亡くなった。

心臓にペースメーカーを埋め込み、

片足も失っているお年寄りで、

暇つぶしのようにナースコールを押しては

「リモコン」「コーヒー」「(ベッドを)上げて、下げて」

といった単語を繰り返し、

私たちはからかわれている様な気になったものだ。

先週、容態が急変してから

毎日のようにご家族の方が見舞われていたので、

周囲の者たちもそれなりに覚悟していた。

そして、正直言って

「自分の夜勤の時に逝ったのではない」

という事に、心底ホッとした。

(それは私だけではなく、

皆、ロシアンルーレット的気分だった筈!!

昨年、私がこの仕事に就いてから、

この病棟では六人がお亡くなりになった。

こんなにも「死」というものを身近にしても、

私は全く泣いてないぞ、

私って、結構冷たいヤツ!? と一瞬思ったが、

多分、喋ることも殆ど出来ないその方達とは

心を通わせるような思い出が全くなかった、

という事実があるせいだと思う。

例えば、自分の担当部屋のAさんは

私の一番のお気に入りだ。

半身麻痺で喋ることは全く出来ないが、

とても上品なおばあちゃんで、いつもニコニコとしていて、

ジェスチャーで感謝を表してくれる。

(「夏祭り」の時など、私の私服姿を「かわいい」と、

大喜びして抱きしめてくれた)

もし、このAさんに万が一の事があったら、

きっと私はショックだと思う。

仕事で患者さんを差別、区別しては

いけない事は分かっている。

分かってはいるのだが……