以前書いたブログ
ー笑顔の人ー
笑ってばかりのお客さん
いつも笑顔でよいですね
って
言ったなら
もうずーと笑わずに
過ごしていたんだよ
もう治らない病気だって
言われてから
ずーと布団の上で
泣いてばかりいたんだよ
でも
いまは笑ってばかりいるんだよ
良くなっていくのがわかるから
うれしいんだよ
手のばんそうこうは?
って聞いたなら
畑にキャベツ取りに行って
包丁で切っちゃったって
そうだね
お布団の上にずーといたら
手も切れないよね
歩ける
うごける
ケガができる
そんなことすら
きっと
いまの
あなたには
楽しいことなんだね
自転車乗りたいって言ったなら
家族に反対されたって・・・
わたしも
それは
まだ早いかと
おもいます・・・・
でも
そんな光景を思い描くのは
とても
たのしいことですね
ー
あれから
もう
4年が経って
笑顔の人が
亡くなったって
連絡があってね
前のお店の時の
お客さん
寝てばかりの
生活から
少し畑にも
出たり
近くの美容院まで
歩いて行けたり
外食にも
行けたって
何年かぶりに
同窓会にも
行ったんだ
って
いつも
笑顔で
話してくれた
私の母と
変わらぬ歳の
ひと
私の中では
いまも
笑顔のひとです
追記
笑顔の人の
同窓会のお話です
もうみなさん高齢で
最後の同窓会
そこで
笑顔の人に
会いに来た男性がいて
彼女の手を取り
言ったんだ
「君に会いに来たんだ
君は僕の恩人なんだ
みんなが貧しかった
あの頃
君だけが僕にえんぴつを
貸してくれたんだ」
今は文筆業で成功して
裕福なその人は
笑顔の人の優しさを
長い年月の間
忘れずにいたんだよ
ずっと手を握って
いてくれて
恥ずかしかったよ
って
笑って言ってたな
わたしにも
与えてくれた
その優しさは
小さな頃から
変わらぬもの
だったんですね