あつい・・・

ふと 自分がよみがえる

オレンジ色の太陽が眩しい



帰宅したとき この部屋が暖かいのは
この西日のおかげだろう

何時間過ぎたのかな?


長座布団に身体半分乗せて
床の上に
仰向けに寝ている私



もう夕方



誰もいない部屋


2階には 息子がいるはずだが
物音がしない

きっと 彼も眠っているのだろう


ここ最近 
毎日帰りが遅い息子のせいで
どんなに疲れて眠くても
早く眠ることができなかった



やっと 訪れた日曜日

朝から 
地区活動で空き缶ひろいの予定だった


だから
今朝も目覚ましをかけて
5時半に起きた


外を見ると
雨が降っていた


雨天時の事は 何も記されていなかったので
ときどき 外をみて
まわりの様子を見ていた


6時を過ぎても 誰も出てこなかった
雨で中止になったらしい


もう一度 寝る気にもなれなかったので
そのまま 朝を迎えた


息子が起きてくるまで
静かに過ごす


二人で食事をして
予定がないのなら
家の片づけを手伝ってほしいと頼む



息子はいつの間にか
2階へ行ったきり 降りてこなかった



仕方なく
ひとり 片づけを始めたけれど


だるい・・・

身体が重い


私は寝転がって
身体を伸ばした



そう そこから
記憶がない





私は夢を見ていた
とても息苦しい夢だった


場面はもと夫の家
夫と両親がいた


私は養育費の支払いを求めていたが
お金がないと 訴えるばかりだった

ふと
脳裏に浮かんだのは
夫に もう一人
男兄弟がいるという話

どこから聞いた情報だったかわからない

しかし
それを確かめるために
私はこの家に来たのだった



問いかけると
もう隠しきれないと思ったんのか
あっさりと認めた

家のずっとずっと奥に
隠し部屋があるらしい



結婚当初 私はこの家に何年も住んでいた
でも
その事実に 全く気付くことはなかった


もと夫の兄という人は

家の奥でどんな生活をしていたのか?
食事やお風呂はどうしていたのか?



私の中にたくさんの疑問が浮かんだ



私は部屋の奥の通路へ案内された

その先には一人の男がいた


よほどの障害でもあるのかと思ったが
外見上はそうでもなかった

大きな体をゆらゆら揺らして
男はそこに座っていた



なんのために この人は
ずっと隠された存在だったのか?


彼の部屋からは外に出ることが出来た
彼は大きな外車を私に見せた

ここから出て 自由に出かけていることを
伝えているようだった


言葉はない


だが
彼が贅沢な生活をしていることは伝わってきた



次々と 
納得できない疑問が私の中に溢れた


私が戻ろうとすると
彼は大きな手で 引き止めた


得体のしれない男の行動は恐怖だった


私は必死で振り払い
母屋に戻った


母屋には静かな空気が流れていた
私のピリピリした存在は乱気流そのものだった


私はもと旦那に向かって泣き叫んだ
「なんで?なんで・・」

その先は言葉にならなかった



私たちは家族だったはずなのに・・・


怒りと哀しみが込み上げてきて
とても 
とても息苦しかった





ゆっくりと体を起こす

西日の眩しい部屋は
とても暖かく やさしい

今は 娘と息子と3人で
この場所で暮らしている

もう 悪夢はいらない



もうすぐ 
修学旅行に行っている娘が帰ってくる


数日ぶりの我が家
今夜の夕飯は何にしようかな?