じじが7歳になる頃、またまた大騒動が起きる。
ある日のこと。
じじの様子が明らかにおかしい。
奇声をあげ、グルグル回りだし、何かに怯えているような感じ。
イヤな予感が走った。
それは、初めて飼ったパグのペコを襲ったパグ脳炎の症状にとても似ていたから。
獣医師に言われた通り、ペコは発症から1週間もせずあっという間に逝ってしまった。
1歳のお誕生日を迎えられずに・・・
そんな苦しい思いが一瞬で蘇ってくるほど、じじがおかしくなってしまった。
慌てて病院へ連れて行く。
「パグ脳炎は比較的若い子に多いと言われているので、てんかんの可能性が高いように
思うけれど、パグだけにパグ脳炎の疑いも捨てられない。
1週間分薬を出すので経過をよく見ていてください」と言われた。
パグ脳炎ならば1週間もたない。
1週間先も生きていられたら、それは、パグ脳炎でなく癲癇だろうとのことだった。
これはもう、本当に血の気が引く思いだった。
こういう時は悪い方悪い方へと考えてしまうもので、そうなるとじじがパグ脳炎におかされて
いるとしか思えなくなった。
一方で、あの時のペコとは「何かが違う」と思わなくもない、という思いもあった。
この時はちょうど?弟が遊びに帰ってきている時だった。
その弟が「ねぇ、じじフラフラになってオシッコしてるよ」と言うので、
「そう?でも薬飲んでいるし・・・」と言うと
「薬が合ってないんじゃないの???医者に聞いてみるべきなんじゃない?」と。
弟に指摘され少し慌てた私は急いで動物病院の院長へ電話した。
症状を話すと「フラフラするのは薬のせいかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
脳の炎症を抑えるために、今は薬止めれないから」と言われ、それでも色々食いつくと
最終的には「わからない」的な、少々投げやりとも思える答えが返ってきた。
昔のことなので細かくは覚えていないけれど、この時の院長の対応がこれまでの
信頼関係を一瞬で粉々にした。
変な言い方かもしれないけれど、ここの院長とはとても仲良くしてもらってきたので
「もう二度とこの病院には行かない」と聞かされた母はこの急展開に驚いたと思うし、
私自身もとても残念。
でも大切な大切なわが子の命、この人には預けられなくなった。
それにしても、弟の指摘がなかったらどうなっていたんだろう。
自分が情けなくてまたまた落ち込んだ。
ウチから少し遠くはなるけれど、わりと評判の良さそうな動物病院へ連絡すると
「連れて来れますか?」とのことだったので、じじを連れて行った。
この病院は結構大きくて、獣医師も看護士も沢山いた。
担当してくれた獣医師は私と同じぐらいの年齢か。
今までお世話になってきた獣医師より明らかに若かった。
経験という意味ではある程度年齢を重ねている人の方が信頼できそうな気がしなくも
ないが、この若め先生の「薬が合っていないかもしれないから、一度薬を替えてみましょう。
明日の夕方また連れて来れますか?ここは夜も必ず誰かいますから何かあったら
時間外でも遠慮なく連絡ください」という言葉は、折れそうになっていた私の心に
心強さと安心感をもたらせてくれた。