ボストン・オールスターが集結した展覧会へ

古代エジプト美術、中国美術、日本美術、フランス絵画、

アメリカ絵画、版画・写真、現代美術の7分野から

珠玉の80点の作品を楽しむことができました。

 

中でも

英一蝶の《涅槃図》が圧巻でした。

 

遊郭遊びが大好きで

豪快な暮らしをしていたり

牢屋暮らし、島流しの経験もある

波乱万丈の人生を送った英一蝶の晩年の作品。

 

 

 

高さ3メートル近くもある大作で

中央にお釈迦さま、

上に聖界・菩薩や神さま、

下に俗界・人、動物、虫…

 

あらゆるものがこの世を去りゆくお釈迦さまの元に集い

嘆き悲しむ姿を描かれたもの。

 

細密な筆致に圧倒されつつ

豊かすぎる表情や仕草にほっこり♡

 

 

そして

法橋命尊が描いた涅槃図が元になっていて

ほとんど同じ構成ということですが

 

法橋命尊の《涅槃図》に描かれていない動物が

英一蝶の《涅槃図》には描かれています。

 

 

 

それは猫。

 

お釈迦さまの大切な使いとされるネズミを

食べてしまう猫が涅槃図に描かれることは

あまりないそうです。

 

探してみると

キリリ!とこちらを見つめています。

 

どんな意図があったのか分かりませんが

その見つめる視線から

私も絵の中のひとりになったような気持ちになりました。

 

また機会があったら

ひとりひとりの表情や仕草を

じっくり見てみたいです。

 

 

7月24日からは

名古屋ボストン美術館 最終展

http://www.nagoya-boston.or.jp