母を訪ねて三千里

それは嘘で

数百キロの旅をした


脳梗塞の後遺症で

今は話せず

右半身が動かない


話が通じず

そのフラストレーションを

唯一動く右手で机を叩き

布団を叩き

表現している母


最後に話したのは

2年前の私の誕生日だったかな

いつも

いくつになっても

ハッピーバースデーを電話口で歌ってくれた

けど

その年だけはお互い何だか恥ずかしくてパスした


こんな日々が来ることを知っていたら、、

もっと

もっと

話したかった

コロコロ笑う

母の笑い声が懐かしい


久しぶりの再会で

ありがとうと言いながら

何度も握りしめた手

ずっと覚えていようと思った


これから何度

こんな風に力強く握手できるのが

わからないけど

一回一回の再会を大切に

短い言葉でも

自分の言葉で愛と感謝を伝えたい


今、生きてることを謳歌してること

守るべき大切な人がいること

素晴らしい両親の元に生まれたこと

私にとって

最高の人生を用意してくれて

ありがとう。


母を訪ねて

2025/6/20